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まあ思いついたことをつらつらと書き綴っています(写真は奥多摩から見た富士山)。


by M.M@Kanagawa
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追い詰められた人気店

行列のできるつけ麺の店として知られる六厘舎の本店が,長蛇の列が出来ることにより近隣から度重なる苦情が寄せられ,「これ以上、近隣の皆様に迷惑をかけられない」と閉店を決断したそうです。

【関連情報】
つけめん「六厘舎」本店、行列に苦情で閉店へ(YOMIURI ONLINE:8月5日7時31分)
六厘舎本店閉店のお知らせ(六厘舎ホーム)

六厘舎店主の三田遼斉氏によれば,「行列の配置、列整理兼案内、営業時間変更など」試行錯誤を繰り返してきたけれども,結局長蛇の列は解消されず,近隣住民に多大な迷惑をかけることになり,やむなく閉店することを決断したそうです。

まさに苦渋の決断だと思います。

5年の間にようやく店が軌道に乗ってきて,人気店に名を連ねることが出来たのにもかかわらず,なじみの土地を離れなければならないのは,さぞかし残念なことだろうと思います。

六厘舎が抱えている問題は,他の行列が出来る人気店共通の悩みでしょう。
たしかに,道に行列が出来ると往来を通行する人には迷惑この上ないでしょうし,だからといって商売上お客さんに来るなともいえない。

結果,もう少し迷惑がかからない場所に移転するというのが,この場合最良の選択だったということなのでしょう。

しかし,移転をしてしまうと今まで通っていたお客さんが離れてしまうかもしれないという不安もあるでしょうね。
大規模にチェーン展開している店ならいざ知らず,その土地に根付いた店の客は,その土地に定着しているということもあるでしょう。

さらに場所が変わることで,店や商品のイメージが変わってしまったために客足が遠のくということもあるかもしれません。
これまでは,下町の店のイメージで売っていたのが近代的な建物にテナントとして入ったことで,味の印象自体も変わってしまうということもあるようです。

以前,横浜ワールドポーターズにとんこつラーメンで有名な「桂花」が入っていたのですが,売り上げがあまり芳しくなかったらしく,今は撤退してしまいました。
フードコートの一角にあったのですが,今は別のラーメン店が入っています。

「移転先など今後の詳細につきましては、今はまだ未定となっておりますが必ずやどこかの場所にて復活しますので、どうかご了承下さい」と三田氏はおっしゃっていますが,やはり移転の理由が理由ですから,かなり移転先の選定には苦労されていることでしょう。

今後,「まちづくり」を考える際に,このような賑わいをもたらしてくれる店を如何に存続させていくかということも大きな課題となってくると思います。
住環境と商業施設がいかに共存していくことができるかという観点から,店側が考えるだけではなく地域住民も共に考えるべき時期に来ているのではないでしょうか?
by mmwsp03f | 2010-08-08 22:54 | 社会問題一般