20世紀を代表するヒロイック・シンフォニー
2010年 07月 03日
今日は,久しぶりにウィリアム・ウォルトンの交響曲第1番を聴きました。
アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団(BMG)の演奏で,これがなかなか良い。
たまたま今日手にとったのがこの1枚だったのですが,後で自分が持っているCDを改めてみてみると,この曲のものを11枚持っていました。
以下,所蔵CD一覧。
01.Andre Previn/Royal Philharmonic Orchestra(1987, TELARC)
02.Andre Previn/London Symphony Orchestra(1966, RCA-BMG)
03.William Walton/Philharmonia Orchestra(1953, EMI)=自作自演
04.Vernon Handley/Royal Liverpool Philharmonic Orchestra(1978, ASV)
05.Vernon Handley/Bournemouth Symphony Orchestra(1989, EMI)
06.Bryden Thomson/London Philharmonic Orchestra(1991, CHANDOS)
07.Charles Mackerras/London Philharmonic Orchestra(1989, EMI)
08.Bernald Haitink/Philharmonia Orchestra(1999, EMI)
09.Hamilton Harty/London Symphony Orchestra(1935, Decca)MONO
10.Adrian Boult/BBC Symphony Orchestra(1975, BBC Radio Classics)
11.Paul Daniel/English Northern Philharmonia(1994, NAXOS)
改めてみてみると,まあよく集めたもんだと思います。
クラシック音楽のファンというのは,ちょっと凝りだすとなんだかんだと聴き比べをはじめて,1つの曲に10枚~30枚程度買い込んでしまうというのはザラだったりします。
ベートーヴェンとかモーツァルトなどの有名どころになれば,それこそ50枚・・・ハテは100枚以上お持ちの強者もいらっしゃったりします。
さすがに私はそこまでは・・・。
マイナーものの収集でよかったところは,メジャーな作品と違ってあまり録音がたくさん出ていないところかもしれませんね。
ウォルトンという作曲家は,日本ではマイナーですから,それほどたくさん日本には入ってこないので,これだけのものが一堂に会するというのは,なかなかないのかなーとか思ったりしています。
だけど,このウィリアム・ウォルトンという作曲家は,エルガーやヴォーン=ウィリアムズのあとを継ぐイギリス音楽界の重鎮として位置づけられていて,ベンジャミン・ブリテンと同時代の人でもあります。
ちょっと古い映画が好きだという人であれば,恐らくご存知じゃないかな。
例えば,Battle of Britain(邦題:空軍大戦略)の音楽や,「ハムレット」「リチャード3世」「ヘンリー5世」「お気に召すまま」などのシェークスピア原作のモノクロ作品の映画音楽を手がけていたりますので,古い時代の映画愛好家にはなじみの作曲家かもしれません。
【ウォルトンの映画音楽の情報】
■ウォルトンと映画音楽「映画音楽作曲家名鑑」(早崎隆志さんの映画音楽のサイト)内のwebページ
で,このウォルトンの交響曲第1番なのですが,非常にかっちょいいヒロイックな音楽で,彼が映画音楽の世界で磨いてきた感性が生かされた一品です。
まさしく,現代の英雄交響曲といってよいでしょう。
この作品は,世界経済恐慌により不穏な雰囲気が高まってきた時期に当たる1932年に作曲が着手され,1935年に完成されました。
当時の時代状況を反映した作品(特に第1楽章と第3楽章)との評価がありますが,第二次世界大戦勃発への不安の高まりの中でも,最後には勝利に向かって突き進んでいくという比較的楽天的な印象を抱きます。
全曲初演は,サー・ハーバート・ハミルトン・ハーティ指揮BBC交響楽団によって行われました。
このハーティという指揮者は,ヘンデルの「王宮の花火の音楽」や「水上の音楽」等のバロック作品を現代のオーケストラ向けに編曲をした人物として知られています(現在では,これらの2作品はハーティの編曲版がスタンダードになっています)。
しかも,この方は作曲家でもあり,数はそれほど多くないですが,なかなか豪快かつ繊細な作品を残していたります。
このハーティも,なかなか良い曲を残しているんですよ。
【関連情報】
■ハーティのページ(M.M's Classical Music Garden)
ちなみに,ウォルトンの交響曲第1番の初演者による録音が上記の「09番」です(全曲初演の直ぐ後にロンドン響と録音したもの)。
この曲は自作自演盤(上の03番)もあるのですが,お勧めはマッケラス/ロンドン・フィル盤(上の07番)です。
颯爽としてきびきびとした演奏は,聴いていて心地よいですし,曲の造詣がわかりやすいのも良い。
このCDは,現在入手困難なようですが,CDショップの店頭に置いてあることもありますし,新宿のディスクユニオン(中古CDショップ)でも見かけたことがありますので,たぶん見つかるんじゃないかなと思います(恐らく,本国イギリスにはあるはず)。
まあ,一度聴いてみてください。20世紀を代表する名曲といっても過言ではありません。
ビバ! ウォルトン。
ビバ! イギリス。
アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団(BMG)の演奏で,これがなかなか良い。
たまたま今日手にとったのがこの1枚だったのですが,後で自分が持っているCDを改めてみてみると,この曲のものを11枚持っていました。
以下,所蔵CD一覧。
01.Andre Previn/Royal Philharmonic Orchestra(1987, TELARC)
02.Andre Previn/London Symphony Orchestra(1966, RCA-BMG)
03.William Walton/Philharmonia Orchestra(1953, EMI)=自作自演
04.Vernon Handley/Royal Liverpool Philharmonic Orchestra(1978, ASV)
05.Vernon Handley/Bournemouth Symphony Orchestra(1989, EMI)
06.Bryden Thomson/London Philharmonic Orchestra(1991, CHANDOS)
07.Charles Mackerras/London Philharmonic Orchestra(1989, EMI)
08.Bernald Haitink/Philharmonia Orchestra(1999, EMI)
09.Hamilton Harty/London Symphony Orchestra(1935, Decca)MONO
10.Adrian Boult/BBC Symphony Orchestra(1975, BBC Radio Classics)
11.Paul Daniel/English Northern Philharmonia(1994, NAXOS)
改めてみてみると,まあよく集めたもんだと思います。
クラシック音楽のファンというのは,ちょっと凝りだすとなんだかんだと聴き比べをはじめて,1つの曲に10枚~30枚程度買い込んでしまうというのはザラだったりします。
ベートーヴェンとかモーツァルトなどの有名どころになれば,それこそ50枚・・・ハテは100枚以上お持ちの強者もいらっしゃったりします。
さすがに私はそこまでは・・・。
マイナーものの収集でよかったところは,メジャーな作品と違ってあまり録音がたくさん出ていないところかもしれませんね。
ウォルトンという作曲家は,日本ではマイナーですから,それほどたくさん日本には入ってこないので,これだけのものが一堂に会するというのは,なかなかないのかなーとか思ったりしています。
だけど,このウィリアム・ウォルトンという作曲家は,エルガーやヴォーン=ウィリアムズのあとを継ぐイギリス音楽界の重鎮として位置づけられていて,ベンジャミン・ブリテンと同時代の人でもあります。
ちょっと古い映画が好きだという人であれば,恐らくご存知じゃないかな。
例えば,Battle of Britain(邦題:空軍大戦略)の音楽や,「ハムレット」「リチャード3世」「ヘンリー5世」「お気に召すまま」などのシェークスピア原作のモノクロ作品の映画音楽を手がけていたりますので,古い時代の映画愛好家にはなじみの作曲家かもしれません。
【ウォルトンの映画音楽の情報】
■ウォルトンと映画音楽「映画音楽作曲家名鑑」(早崎隆志さんの映画音楽のサイト)内のwebページ
で,このウォルトンの交響曲第1番なのですが,非常にかっちょいいヒロイックな音楽で,彼が映画音楽の世界で磨いてきた感性が生かされた一品です。
まさしく,現代の英雄交響曲といってよいでしょう。
この作品は,世界経済恐慌により不穏な雰囲気が高まってきた時期に当たる1932年に作曲が着手され,1935年に完成されました。
当時の時代状況を反映した作品(特に第1楽章と第3楽章)との評価がありますが,第二次世界大戦勃発への不安の高まりの中でも,最後には勝利に向かって突き進んでいくという比較的楽天的な印象を抱きます。
全曲初演は,サー・ハーバート・ハミルトン・ハーティ指揮BBC交響楽団によって行われました。
このハーティという指揮者は,ヘンデルの「王宮の花火の音楽」や「水上の音楽」等のバロック作品を現代のオーケストラ向けに編曲をした人物として知られています(現在では,これらの2作品はハーティの編曲版がスタンダードになっています)。
しかも,この方は作曲家でもあり,数はそれほど多くないですが,なかなか豪快かつ繊細な作品を残していたります。
このハーティも,なかなか良い曲を残しているんですよ。
【関連情報】
■ハーティのページ(M.M's Classical Music Garden)
ちなみに,ウォルトンの交響曲第1番の初演者による録音が上記の「09番」です(全曲初演の直ぐ後にロンドン響と録音したもの)。
この曲は自作自演盤(上の03番)もあるのですが,お勧めはマッケラス/ロンドン・フィル盤(上の07番)です。
颯爽としてきびきびとした演奏は,聴いていて心地よいですし,曲の造詣がわかりやすいのも良い。
このCDは,現在入手困難なようですが,CDショップの店頭に置いてあることもありますし,新宿のディスクユニオン(中古CDショップ)でも見かけたことがありますので,たぶん見つかるんじゃないかなと思います(恐らく,本国イギリスにはあるはず)。
まあ,一度聴いてみてください。20世紀を代表する名曲といっても過言ではありません。
ビバ! ウォルトン。
ビバ! イギリス。
by mmwsp03f
| 2010-07-03 19:00
| HP(クラシック)