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カテゴリ:社会問題一般

  • 奇妙な竹中ロジック
    [ 2012-03-11 23:52 ]
  • 物議をかもす採用基準
    [ 2012-02-05 09:45 ]
  • 今そこにある危機
    [ 2011-10-25 12:28 ]
  • 説得力のない人事の言い訳
    [ 2011-07-24 01:14 ]
  • 混迷する地デジ化政策
    [ 2011-07-10 09:54 ]
  • なぜか話題にならない蓄電技術
    [ 2011-04-26 15:29 ]
  • 歴史的教訓を生かす姿勢
    [ 2011-03-27 10:21 ]
  • 苦情を呼ぶ公共広告
    [ 2011-03-22 02:48 ]
  • 激甚災害とその対応
    [ 2011-03-15 01:28 ]
  • アンチ・ライブラリアンの主張
    [ 2011-01-26 01:06 ]

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奇妙な竹中ロジック

「ウォールストリート・ジャーナルJAPAN」のツィートで、東電の国有化問題に関する竹中平蔵氏(慶應義塾大学教授で小泉政権時代の経済財政・金融担当大臣)のインタビューについて告知されていたので、ちょっと覗いてみました。

【関連情報】
【インタビュー】東電処理は足利銀行モデルに、完全国有化が必要=竹中平蔵慶大教授(ウォールストリート・ジャーナル日本版)

読んでみた感想を一言で言うと「変なレトリックにより粉飾された奇妙なロジック」ってところですかね。

それについては、先にツィッターでひとりごとをつぶやいておきましたんで、まずはそちらをご覧あれ。
「『実質的』国有化という言葉がよく使われるが、これはおかしい。名目的に、完全な国有化が必要だ」というのもかなりおかしい RT @WSJJapan: 【インタビュー】東電処理は足利銀行モデルに、完全国有化が必要=竹中平蔵慶大教授 http://on.wsj.com/wdKkNm

金融は特殊だと言いながら足利銀行を例にしたり、実質的国有化じゃなく名目的完全国有化と言ったり、主張がチグハグ>【インタビュー】東電処理は足利銀行モデルに、完全国有化が必要=竹中平蔵慶大教授 - WSJ日本版 http://on.wsj.com/wtyo3B

竹中平蔵氏の独特な思考回路では,矛盾のない理路整然とした主張に思えるんだろうけど,一般的な思考回路の持ち主には変なことを言っているとしか思えない。

竹中氏は,要するに,公的資金を投入して東電を維持するのではなく一時的に完全国有化にして,その間完全に国がコントロールし,国が有用な経営陣を据えることができた時点で民間に売っぱらうということを言いたいようだけど,表現がおかしいので,意図するところの半分も伝わらないだろうなあと思う。

ところが,その竹中氏のレトリック自体が奇妙なので,意図が正確に伝わったとしても多くの批判を浴びることは避けられないだろう。

上のツィートの中で「金融は特殊だと言いながら足利銀行を例にしたり」という件がありますが、これはちょっと勘違いしていたようで、竹中さんは「金融では預金保険法102条によって救済方法が定められているのに対して、電力業界ではそのような法律による規定がない」という意味で「特殊」と言っていたんですね。

ちょっと「金融業界での救済事例は電力業界には当てはまらない」という意味と誤解していたんですね。
いやあ、お恥ずかしい。

その他のところについては、そのような誤解はないものと思います。

さて、竹中氏のインタビューにおける主張の中でまず俎上にあげられるのが、「実質的」国有化と名目的な完全国有化という変な表現。

「名目的」の意味を履き違えてないかい?と思うのと同時に、この場合の表現として「実質的国有化=名目的民営」で、竹中氏が言うところの完全国有化とは「名目的」なものではなく「一時的」としたほうが適当だと思ったんですよね。

これって経済学上の意味での名目(または実質)にも当てはまらないんじゃないかと思うんですが、いかがなもんでしょう。

【関連情報】
経済統計の基礎知識―名目と実質について(農林中央金庫総合研究所)―PDFファイル

そして竹中さんは、東電を100%国有化せよと主張しているわけですが、その際の具体的な運営方法が明示されていないのです。

まあインタビューなんで、あんまり細かいところまでは説明できなかったのかもしれませんが、それにしたって「議決権は100%国が持つべきだ」と言っておきながら、国のどの機関が議決権を持つべきなのかが明確ではないのはいかがなもんでしょう。

経済産業省が東電牛耳っちゃうの?
それとも国会が議決権掌握するの?
まさか内閣(閣議)によって東電を統制するの?

なんか、いずれの方法もうまくいかなそうな気がするのは私だけですかね?

それで竹中さんはこんなことも言ってたりします。
国有化している間、つまり議決権を100%持っている間に経営者に責任を取らせ、新しい経営者を入れ、必要なリストラを全部行う。その上で、それを民間に売ればいい。ストラクチャーは非常に簡単だと思う。

なんか簡単だとか言っているけど、本当なの?とか思ったりして…

しかも民間に売るとか言っているけど、どっか買ってくれそうなところあるんかい!とかツッコんでみたりして。

他にもツッコみどころは多々あれど、あんまり書き綴っていってもしょうがないんで、肝心要な「完全国有化」ってところに関する主張の内容をツッコンで終わりにしておきたいと思います。

東電の経営を担う人材を外部から調達するのは難しいのでは?との質問に対する竹中さんの言い分。
だからこそ、100%国有化する必要がある。そうすれば、政府が任命責任を完全に握ることができる。政府が全責任を負うということだ。全面的に責任を負っている国が人選をして、(登用した人材が)ダメだったらクビにして、いい人材が出てくるまでそれを続けるということだ。

 今のような形だと、いったいだれが責任を負っているのか分からない。最終的な責任は東京電力にあるわけだが、責任の所在は非常に不明確だ。公的な機能を負っている以上、電力会社そのものをなくすわけにはいかないのだから、今回は国が全部責任を持つ。そのような形で責任の所在を明確にしなければならない

肝心なところは太字にしておきました。

やたらと「政府が全責任を負う」ということを強調しております。
つまりは、言い換えると東電は政府の言いなりにせよってこと。
人事権も政府が掌握して、ダメな経営者は首をすげ替えるなんてことを言っています。

この方は人財育成の専門家ではないので、こんなことを平気で言っちゃったりしているようですが、外部からがんじがらめに規制され、責任をもたない経営者が有用な人財に育つわけありません。
政府の言いなりな訳ですから、イエスマンを養成せよと言っているようなものです。

「ダメだったらクビにして、いい人材が出てくるまでそれを続ける」って、いつまで?
そんなやり方じゃあ、いい人財なんて現れんでしょう。

外部から調達できない前提での話で、次々にクビにしていったら、それこそ東電に人いなくなっちゃうよ。

竹中プランに従っていたら、「国有化はするが、それは一時的なものだ」という竹中プラン第2段階(東電の民間への売却)に移行することはおそらく不可能でしょう。

それこそ実質的な国有化、ひいては恒久的国有化になっちゃいそうなツッコミどころ満載のロジックでした。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2012-03-11 23:52 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)

物議をかもす採用基準

去る2月2日に、老舗出版社の岩波書店がWeb上の「社員募集要項」で、2013年の社員募集における応募条件を「岩波書店著者の紹介状あるいは岩波書店社員の紹介があること」と公表したことが物議を呼んでいます。

この社員募集は、要項の中に「2013年度定期採用(経験者含む)」とあるように、既卒者を含むものとなっています。

【関連情報】
岩波書店-2013年度 社員募集要項(岩波書店著者・社員紹介)
岩波書店:就職応募条件に「社員紹介必要」(毎日.jp)
岩波書店、採用で「著者か社員の紹介必要」(YOMIURI Online)
岩波書店の「縁故採用」宣言 そんなに悪いことなのか(J-Castニュース)
大手出版・岩波書店、2013年度の社員応募条件に著者からの紹介状など挙げる(FNNフジニュースネットワーク、動画あり)

最近、あまりにも応募者が多いので「足きり基準」を懸命に考えて、それを公表した途端、世間からバッシングを受ける企業があとを絶ちません。

以前、キヤノンが在学校別の説明会受付をしていたことが問題となりましたが、今回はさらに一歩進んで「応募条件」に「縁故」を条件としていることで、厚生労働省が事実関係を調査すると重い腰を挙げる事態になっています。

読売新聞の記事では「事実上の縁故採用とも取られかねない告知方法」とありますが、「取られかねない」のではなく、明確に「縁故」を最低条件とする採用を明言しているのです。

FNNのテレビニュースで、岩波の採用担当者は「あくまでも応募の際の条件であり、筆記試験、面接試験を行って採用を決めています。入社に強い希望をお持ちの方には、門戸は開かれていると考えています」と主張しているようですが、「入社に強い希望をお持ちの方」でも、紹介がなければ入社試験を受けることすら出来ません。

このことをもって機会均等の原則に反するので問題だとする主張が出てきているわけですが、あらゆる企業が社員募集において採用条件を付けている時点で「機会均等」とはいえないので、その点は批判として的を得ているとはいえません。

では、何が問題かというと応募条件・採用条件の内容です。

先のFNNの取材に対して岩波書店の人事担当者は「採用予定人数が極めて少ないため、エントリー数との大きな隔たりを少しでも少なくするためです」と言っていますが、これは言葉を変えて言うと「採用予定人数に合わせて応募者を減らす」ということで、その真意は「そんなにたくさん応募されても人事が大変なだけだから、応募者が減るようにこのような条件を付けた」ということです。

つまり、人事の採用選考の負担軽減が大前提で、会社にとってどのような人財を欲しているのかは2の次になっているのです。

毎日新聞の記事には、「毎年採用は若干名なのに対し、応募は1000人に及ぶこともある。現在は、結果的に落とすための試験になっており、できるだけそれを避けるため」とありますが、落とすためだけの試験になっているのを避けるための方法としては非常に安易といわざるを得ません。

採用条件を付けること、それ自体は当然のことであって批判されるべきものではありません。批判されるべきなのは、その安易さなのです。

それに、これまでにも同様の基準で採用選考を行ってきて、いまこの時期に応募要項に明示してきたということは、応募者の足きり基準を明確化して人事の負担軽減を意図してのことと考えることが出来ます。

人事がもっとも労力を費やすべき、将来会社を担う重要な戦力を選定する方法を簡略化して楽をしようと考えているところが大問題だと私は思います。

それに、紹介をしてもらったということで著者に対して引け目を感じ、強く言うことが出来なくなったり、社内における派閥形成に利用されたりと著者と社員・社員間の関係における弊害も当然考えられるわけで、その点をまったく考慮していないというところがまた問題だったりします。

採用選考は、どのような人財が必要かを前提に採用基準・方法を考えるべきであり、人事はそのための労力を惜しむべきではありません。

それとも、岩波書店は「コネ」がある、またはコネをつくることに長けている人を会社にとってもっとも有能な人財の最低条件だと考えているのでしょうか?


インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2012-02-05 09:45 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)

今そこにある危機

iPhone4S発売によって,またスマートフォンやタブレットPCの販売競争が加熱気味になっていますね。

最近では携帯電話よりもスマートフォンをいじっている人の方が多く,電車の中で右を見ても左を見ても,必ずスマートフォン(特にiPhone)をいじっている人を必ず3人ぐらいは見かけます。

それだけiPhoneを筆頭とするスマートフォンは,人々の物欲を大いに刺激する要素をたんまりと備えているということを表しているわけですね。

しかし,ここ数年来のスマートフォン・タブレットPCブームは,利便性の向上,より広い情報端末の普及を促している一方で,ネット詐欺やサイバーテロの脅威を確実に増大させているのも事実です。

時々ニュースで官公庁や企業へのハッキング等の事件を見かける程度で,一般にはあまりなじみが薄いかに見えますが,インターネットの普及以来あらゆる情報端末がその脅威にさらされ続けているのです。

そんな大層な情報も持っていないし,自分は関係ないやと考えている人も数多いようですが,そういう認識を持っている人々が,実はネット詐欺やサイバーテロの主たるターゲットになっているのです。
特に,セキュリティに関心の薄い,ウィルス対策も何もやっていないよという人々は,彼ら詐欺師やテロリストにとっては最も有力な協力者と言えるのです。

セキュリティに対する認識の甘い人が使っている情報端末は,当然セキュリティ対策も甘甘なので,トロイの木馬などのウィルスを仕込みやすく,官公庁や企業の攻撃の踏み台にされたり,有害なサイトに誘導されて金銭的被害を被ったりすることになります。

特に最近のスマートフォンやタブレットPCの急激な普及は,テロリストにとってみれば,より広範囲に被害を拡大させる絶好の機会であるわけです(詐欺師にとってみれば,カモの大量増員によってウハウハ状態ということになります)。

スマートフォンやタブレットPCの中で,Android端末はオープンソース(ソフトウェアを開発する上での基本的な設計情報を一般に広く公開すること)のOSなので,Androidに対応したアプリケーションは開発しやすいのですが,その分悪意のあるプログラムによってOSが異常動作するように改変することも容易になります。

ですから,Android端末にはセキュリティソフトをインストールすることが推奨されているわけですが,果たしてどれだけの人がそれをやっているのか……。

オープンソースのOSではないiOSを搭載しているiPhoneやiPadのユーザーの方が多く,iOS向けの製品は一部限定的にセキュリティベンダーがサービスを提供しているだけで,アップル自体も特に対策を講じていないようなので,こちらの方がもっとセキュリティに対する認識は甘いといえるでしょう。
メーカーがセキュリティ対策に消極的なのは,OSの基本情報を公開しておらず,iOS用アプリの認定プロセスを厳格に遵守しているという自負があるのでしょうが,だからといって悪意あるプログラムによる攻撃を回避できると考えるのは軽率です。

シマンテックなどのセキュリティベンダーが調査した結果,iPhoneもセキュリティリスクへの対策は万全ではないとの判定を下していますし,今後iOSでもセキュリティを強化していく方向で対策を講じる必要があると思います(セキュリティベンダーがこのような判定をしたということは,少なくともクラッカーがOSの基本情報がなくとも解析ができ,悪意ある攻撃によってOSにダメージを与えることは可能であることを示しています)。

世界的にも普及著しいiPhoneはテロリストの格好のターゲットといえます。
なぜなら,テロリストは被害がより大きく,攻撃が最大限の効果を及ぼすように,その手段を考えるからです。
このiPhoneに対する攻撃が成功すれば,世界中の多くの人々にテロによる打撃を与えることができるでしょう。

このようなことを踏まえ,メーカーサイドでセキュリティソフトの導入はオプションではなくデフォルトとすべきだと私は考えます。

今そこにある危機を認識せず,「自分は関係ない」と思っている人が実は大きな被害をもたらすファクターになるのです。

結局,セキュリティを確保するためには人々の危機意識,取り組む姿勢が最も重要なのですが,それを持てない人々には,半ば強制的にでもセキュリティ対策をメーカーサイドで講じるほかないと思うのですが…

【関連情報】
Androidユーザー必見 セキュリティ企業5社に聞くウイルス対策(仕事術 - エキサイトニュース)
iOSとAndroidのセキュリティレベルはいかに?(IT media)
情報セキュリティ(独立行政法人 情報処理推進機構)

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2011-10-25 12:28 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)

説得力のない人事の言い訳

光学系メーカーとして名高いキヤノン(正式な表記は「キャノン」ではない)が、2012年度入社の新卒事務採用(夏期)説明会で、在籍校別の予約受付をインターネット上で行っていたことが、大きな話題になっています。

【キヤノンの新卒事務採用説明会のWeb予約画面(部分)】

【関連情報】
露骨な学歴差別なのか キヤノンの大学別新卒説明会(J-castニュース)

何が話題になっているかは、新卒事務採用説明会のWeb予約画面(部分)をご覧になればお分かりかと思いますが、あえて言えばキヤノンが露骨なまでに学歴差別を前面に打ち出しているかのような採用説明会を行おうとしていることが大きな話題になっているのです。

記事によると否定的な意見ばかりではなく、肯定的な意見もあるようです。
画面を見たネットユーザーからは、「学歴フィルター露骨すぎるwww」「学歴差別は当たり前だが、こういう露骨なことしたらイメージダウンひどいだろ」などの声が上がっている。「なんで千葉大や筑波大がないんだ」といった自分の大学名がない学生からの不満も出ている。

その一方で、大学別に選抜することは当たり前で、「自分が対象じゃないことが分かるし、こっちのほうが親切だ」「学歴差別を隠している企業に比べたら好感を持てる」といった意見もある。
だけど、「親切だ」「好感が持てる」って意見って、何かおかしくないですかね?

このような方法は親切でもなんでもなく、ただ単に人事がいくらかでも面倒を省いて楽をしたいからというのが本音のような気がしますし、学歴差別をすること自体が問題なのに、隠していないから良いというのはどう考えても奇妙な考え方であろうと思います。

でまあ、キヤノン側の弁明自体もおかしなことだらけです。

「これはあくまで『説明会』であり、『選考会』ではない」とか言っているそうですが、説明会が入社選抜の第1関門だというのはずいぶん昔から就職活動の常識となっているので誰もこんなこと信じませんし、キヤノン側も当初からそのつもりであったことは明白です。

なぜなら、単なる説明会で選考会ではないのであれば大学別に説明会などを開催する必要性は全くないからです。
大学別説明会をするということは、その大学の学生をターゲットにしているということを明確に示しています。

しかも、指定大学以外のフリー枠が少ないことから、その他の大学の就活生の予約を制限しようという意図が明明白白です(上掲の予約画面を見る限り2枠しかありません)。

「できるだけ多くの学生に参加していただきたい」のであれば、なぜこのような特定大学を優遇する説明会を開くのか?

「学歴なんてどうでもいいというのが社の方針」なのであれば、なぜ大学を指定して説明会を開くのか?

まったく説明になっていません!!

「ネットの反応は予想外」とのコメントも、本当にキヤノンの人事は世の中のことがわかっているのか?と言いたくなる杜撰な回答です。

こんなコメントをしている企業の人事が、就活生と面接して「あなたの言うことには説得力がない」とか言ったりしているのかと思うと滑稽です。
まずもって言動不一致なことは、いわゆる社会人としては非常に問題ですし、会社の顔となるべき人事として「誤解を招く」ような表現・行動を取らないように気をつけるべきなのは当然の常識です。

そのような常識を兼ね備えていない人事が、就活生に常識を語るのはさらに滑稽であるといわざるを得ません。

以前から私が主張している「最も教育が必要なのは人事担当者である」という命題が、この事件によって裏付けられたかのような印象を抱いています。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2011-07-24 01:14 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)

混迷する地デジ化政策

東北の被災3県を除き、とうとう地デジ化完全移行まで2週間となりました。

放送法の改正によって地上波放送の地デジ化が決定してから10年。地デジ化実施期限が今年の7月24日にせまる中、総務省は受信者の地デジ化が思ったほど進んでいない現状に焦りを感じています。

そのため、直前のこの時期にさまざまな地デジ化支援策を打ち出していますが、かなり拙速で場当たり的なものであるため、かなりな混乱が見られます。

総務省では、低所得者世帯や身体障害者等を対象とする地デジチューナー支援を実施していますが、この支援の受付をデジサポが実施している臨時相談窓口で直接手渡すという方法を取るようになりました。

これまでは、地デジチューナー支援実施センターというところに必要書類を送って地デジチューナーを送付してもらうという手続きをしていたのですが、完全地デジ化移行を目前に早急な対応が必要とのことで、このような方法を取るようになりました。

ところが、そのような措置を実施することをデジサポに通知する前に読売新聞にすっぱ抜かれるという事態となってしまいました(6月25日の朝刊)。

何も知らされていないデジサポではかなりの混乱があった模様ですが、とりあえず現在は地デジチューナー支援申告者に対する受付はなんとか軌道に乗ってきたようです。

結局、このような混乱が生じる原因というのが、総務省の見通しの甘さと自らの達成目標のクリアを最優先に考えているからに他なりません。

つまり、場当たり的な措置を繰り返してきた結果、目標達成へどれだけ近づいているのかを明確に把握できていなかったことと、達成目標の完遂できなかったことへの評価の失墜を恐れる官僚的自己保身の発想が、混乱を引き起こす政策の乱発となっているということなのです。

総務省による地デジ化の進め方には多くの人から疑問の声が上がっており、絶えず批判が起こっているわけですが、それを真摯に受け止めて政策に反映させようという考え方が欠けているため、本当に必要かつ有効な施策とはいえない措置が取られ続けるというところが、中央省庁の進歩のなさを物語っていると言えます。

それは被災地復興についても言えることで、中央省庁の役人は何でもかんでも責任を内閣に押し付けようとしますが、行政を担っている彼らが実際の支援策の具体的な方策については考え、実行する立場なのに、それすらも内閣に責任転嫁しているように思えます。

内閣にも当然問題はあるのですが、それ以上に行政を担う官僚の計画性のなさ、自己保身の姿勢が目標達成を阻害する要因になっているのだということを官僚自身が自覚するとともに、そのようなことを阻止するために国民自らも必要に応じて批判的な意見を上げることが必要なのです。

【関連情報】
地上デジタルテレビ放送のご案内(総務省)
社団法人 デジタル放送推進協会
総務省テレビ受信者支援センター(デジサポ)
完全移行間近 地デジ意外な落とし穴(zakzak)
地デジ映る?不安と不満/24日完全移行(asahi.com)
地デジ:未対応なお29万世帯 NHKと総務省調査(毎日.jp)

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2011-07-10 09:54 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)

なぜか話題にならない蓄電技術

震災以後、原子力発電に代わる自然エネルギー開発の論議が活発になってきています。

つい先ごろソフトバンクの孫正義社長が、被災地支援に100億円を投入することを宣言したのに続いて、私財をなげうって「自然エネルギー財団」という団体をつくり、日本のエネルギー政策を主導していく意向を表明しています。

【関連情報】
[JAPAN REALTIME] 進化する孫正義―慈善事業からエネルギー政策まで(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
「生まれてきた使命を果たす」ソフトバンク・孫正義氏"自然エネルギー財団"設立(BLOGOS)

孫社長に限らず、福島原発問題を機に自然エネルギー開発への転換を主張する人がいきなり増えましたね。
政府も電力供給体制の見直しを公言していますし、世界的にも原発反対の機運が高まり、自然エネルギーを声高に求める動きが活発化しています。

そこでやたらと注目されているのが太陽光発電システム。自然エネルギー開発の中では地熱発電が最も安定的に供給できる有力株だと思うのですが、なぜか太陽光発電ばかりがやたらもてはやされています。

先日の統一地方選で神奈川県知事に当選した黒岩祐治氏は、「『ガンバロー!日本』ソーラープロジェクト」なる電力開発計画をもって、太陽光発電システムを県の財政から捻出して神奈川県下200万世帯に設置することを表明しました。

ご本人いわく英知を結集した「革命的」で「画期的」なプランだそうなんですが、どう考えたって「革命的」でもなければ「画期的」でもない上に、実現可能性が著しく低い「夢のような」プランです。
黒岩氏は、やたらと「理論上は」を強調しているのですが、ひょっとしてご本人も実現可能性が低いことを自覚していらっしゃるのでしょうか?(4月11日には公約を修正しているようです)

【関連情報】
神奈川県知事に立候補した『黒岩祐治』が掲げる 【原発不要論】!と【マグネット・プロジェクト】の全容が明らかに!!(あっ!とおどろく放送局)
節電対策(その3・地方自治体レベル)(二宮町商工会 椎野修平 ブログ)

黒岩氏は、試算では200万世帯分のソーラーパネルによる発電能力は原発1.5基分と声高に主張していましたが、1.5基分では足りないでしょうと思うのと同時に、本当にそれだけの発電能力があるの?という疑問がよぎったりして…。

しかも、かなり甘々な天候予測に基づいた希望的観測ではないかと思ったりして…。

まあ、黒岩氏の甘々な希望的観測は置いといて、天候に左右され、安定的な電力供給が難しい太陽光発電システムがもてはやされる一方で、なぜかあまり話題に上らないのが蓄電技術。

こういう不安定な発電システムには、特に蓄電というバックアップシステムが不可欠だと思うのですが、何だか電力の生産にばかり目が行ってしまって、議論がおざなりになっている気がします。

別に蓄電技術は、自然エネルギーの補完システムというだけではなく、火力・水力・原子力の各発電の下でも有効なバックアップシステムだと私は考えます。

これまでにも、特に夏季は冷房機器フル稼働で電力供給が追いつかないという状況がみられたわけですから、そのような状況にも対応するために高性能なバッテリーを各家庭・事業所に配置するといったことも考えるべきではないでしょうか?

特に太陽光発電は、曇天では稼働率が著しく低下し、日没後は稼働しないので、晴天時や日中に発電した電力をため込んでおくことも必要になるはずです。

しかし現状のバッテリーは、大して蓄電効率が良いとは言えないので、より大容量・長寿命で小型のバッテリーによるバックアップシステムを構築するよう、政府・地方公共団体・企業が一体になって研究・開発を支援すべきと思います。

これから自然エネルギーに転換していくには、単に電力の生産という視点だけではなく電力の貯蓄も視野に入れていくことが当然必要になってきます。

孫社長の「自然エネルギー財団」には、そのようなバックアップシステム(サポートシステム)を含めて効果的な電力供給のあり方を考え、実現してもらいたいと思います。


インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2011-04-26 15:29 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)

歴史的教訓を生かす姿勢

東北地方太平洋沖地震によって損壊した福島第1・第2原発では、未だに危機状況を脱することが出来ず、現地では自衛隊・消防・東電関係者等による被曝の危険にさらされながらの懸命な復旧作業が続けられている中で、東電本社のこれまでの対応に批判が噴出してきています。

その中でも、最も深刻で批判が多いのが福島第1原発の損壊に伴う放射性物質の大量放出問題を「想定外」の事態と繰り返す姿勢。
予想を大幅に上回る津波による被害を強調することによって、責任逃れをしようと言い訳に終始しているという印象を抱かせる会見の内容は、多くの研究者の批判を浴びています。

東電が「想定外」とする状況は、実は「想定内」であったことを指摘する報道が相次いで為されるようになりました。
この「想定内」とする指摘は、震災直後からNHK等でコメンテーターとして招かれていた研究者の方(残念ながらお名前を記憶していません)が、869年7月13日(貞観11年5月26日)に三陸沖を震源地とする貞観大地震をあげて解説をされていました。

【関連情報】
大津波、2年前に危険指摘 東電、想定に入れず被災(科学・環境 - エキサイトニュース)
「『想定外』言い訳に使うな」 土木など3学会、声明で苦言(社会総合 - エキサイトニュース)
【福島第1原発】東電「貞観地震」の解析軽視(毎日.jp)

Wikipediaで「三陸沖地震」を調べてみると、過去にマグニチュード8以上と想定される地震は少なくとも5回あったことが掲載されていました。

中でも「明治三陸沖地震」は、北海道から宮城県の沿岸地域の広範囲に津波が押し寄せ、観測史上最高位となる津波(38.2m)が記録され、多くの地域で10mを超える津波が観測されたそうです。

過去の記録をたどっていくと、東電が主張する「想定外」というのは単なる言い訳に過ぎず、充分「想定内」であったことが判ります。

たしかに地震の大きさは「想定外」でしたが、津波の大きさは「想定内」ですし、福島第1・第2原発は地震の波動によって損壊したのではなく、津波によって損壊したのです(津波によって損壊したことは東電も認めています)。

これは、東電の経営陣が過去に学ぼうとしなかったというよりも、過去の事例をあえて無視したがために起こった災害といえます。
なぜなら、上記の記事の中にあるとおり、すでに3年以上前から津波による脅威とそれに対する耐久性への不安が専門家から指摘されているのにもかかわらず、それをなおざりにして安全対策を採ってきていないからです。

リスクの高い施設を運営するためには、さまざまな事態を想定して対応を検討すべきなのは当然のことです。
ましてや、過去に重大な被害をもたらした震災が記録されており、充分「想定内」の事例であればなおさらのことです。

上記記事中には、航空機が墜落した場合のことも想定した危機管理をすべきことを主張した東芝社員の話が出てきますが、これも9.11テロのことを考えれば、充分想定可能な事例です。

よく仕事の上でも経験することですが、職場で想定されるリスクとその対応について提言すると、「そんな起こる可能性の低いものに対応する余裕はない」とか「ネガティブなことばかり言うな」というような反応が返ってくることがあります。

これは、リスク対応にかかるコストを回避したい、面倒なことに対応したくないというような思惑が働くためです。
結局、リスク管理は検討するという口上の元に先送りまたは放置され、実際に問題が起こった時に慌てふためくということになるのです。

何を行うにもリスクが伴うものですが、さまざまな事態を想定して損失を最低限に抑えようという努力は必要不可欠です。

それがリスク度の高いものであればなおさらで、ましてや過去にあった歴史的教訓があるのにもかかわらず、それを生かした対処法を考えていなかったことを「想定外」と主張して自己保身を図ることはもってのほかです。

福島原発危機が過去のものとなった時、東電はどのような対応を取るのか。

当然に原発の安全性向上を図ると同時に災害補償の大きな負担も背負うことになります。

結局は、歴史的教訓に目を瞑り、リスク対応にかかるコストをケチることによって、その何倍、何十倍という負債を抱えることになるのです。

このことは、われわれ一人ひとりが肝に銘じなければいけない「歴史的教訓」でもあるのです。

【関連記事】
関心度と学力の相関関係(ブログ内記事)

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2011-03-27 10:21 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)

苦情を呼ぶ公共広告

東北地方太平洋沖地震が起こってからの各企業のCM自粛によって、その穴を埋めるためにACジャパン制作の公共広告が頻繁に放送されるようになりました。

このACのCMはバリエーションが少ないことから、何度も同じ内容が繰り返し流されて、正直うんざりしている方も多いと思います。

ツィッターの書き込みを見ても、CMの最後に入る「エ~シ~」が妙に気になるとか、飽きたとか、いいかげんやめてほしいなどという意見がかなりありました。

かなりの人がACのCMについては不快感を持っていたようで、ACジャパンに苦情が殺到し、脅迫をするものまで出る始末。

【関連情報】
AC大量CMに苦情殺到…脅迫電話も(デイリースポーツオンライン)
「東北地方太平洋沖地震」にあたってACジャパンのCM放送についてのお詫びとお知らせ(社団法人 ACジャパン)

まあ、確かに私もあのCMには辟易としてはいますが、だからといってACジャパンにわざわざ苦情を言うという気にはなりません。

デイリースポーツオンラインの記事を見てみると、かなり的外れな勘違い苦情が殺到しているらしいですね。

中に「子宮がんや脳卒中予防の内容に対し『こんな大変な時にがん検診なんか行けるか』といった」苦情があるとのことですが、これを見て私が思ったことは、大きすぎる問題はその他の諸問題への人々の意識を喪失または薄れさせてしまうということ。

われわれの社会が抱えている問題は、何も被災者救援や震災復興、原発危機だけではありません。

今もガンや脳卒中などの病気を抱えて苦しんでいる人々がいて、今健康であるように思えるわれわれの中にもガンや脳卒中になってしまう危険性をもつ人々がいるわけです。
こういった病への対策は、震災が起こったからといって消えてなくなってしまうものでも、待ってくれるものでもありません。

これ以外にも消費者問題、労使問題、環境問題、外交問題など、対処しなければならない懸案事項が山積みなのです。

たしかに今回の震災は、他の諸問題を薄れさせるほどのインパクトの強い現在進行形の大問題ではありますが、その他の懸案も忘れてよい訳ではありません。

「こんな大変な時にがん検診なんか行けるか」という苦情は、震災のショックで心に余裕がない状態でのものと思いますが、だからといってなにを言ってもかまわないわけではありません。

震災時に放送されているCMだからといって、必ずしも震災に関連したものだけを流さなければならないわけではありませんし、公共広告が震災一色というのも他の諸問題を排除しているようで、かえってよくないと私は思います。

今回の事件は、なかなか思うように進まない震災復興に対する苛立ちの矛先がACジャパンに向けられる形となっているようですが、そのようなことをしても不満の解消にはなりません。

大きな問題にばかり目を向けてばかりいると、他の問題が先送りにされたり、未解決のまま放置される可能性がありますので、他にも目を配るということを心がけてほしいと思います。

ところで、ACジャパンではCMのバリエーションを増やし、「『東北地方太平洋沖地震』で被災された方々を応援する臨時キャンペーンCM」を公表する予定だそうですが、なんか遅きに失した感があって、また苦情を呼びそうな予感があるのですが大丈夫なんですかねえ。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2011-03-22 02:48 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)

激甚災害とその対応

未曾有の大災害をもたらした地震が起こったとき、私は免震構造の高層ビルの10階にいたこともあり、ゆらゆらと船酔いになるかというくらいのゆれを経験しました。

わりと振動には敏感なビルだったらしく、余震がずいぶん長いこと続いていたこともダイレクトに感じ取れました。

今回の大地震は、私が言うまでもなく東北地方の太平洋沿岸地域に壊滅的打撃を与えた大災害となりました。
地震による振動よりも、その後の津波による被害が深刻な状況をもたらしました。

関東地方では、幕張などの沿岸地域で液状化現象が見られ、コスモ石油の千葉の製油所が大爆発を起こして炎上するなどの損害をこうむっています。

青森から千葉にいたる太平洋沿岸地域の状況については,マスメディア等によって惨禍が逐一報道されているので,ここで改めて述べる必要はないと思います。

当ブログでは,自分で実際に目にした事実に基づいて震災における対応について考えてみたいと思います。

【ツィッターでの対応】
現在,ツィッターを通じて震災に関する情報のやり取りが活発になっています。

中には,被災者を励まそう,災害復興・被災者救援に対する賛辞を送りたいという書き込みも多数見受けられます。
そこで水を差すようで申し訳ないのですが,こういったことはなるべく控えたほうがよいと思います。

なぜならば,計画停電・緊急時対応について提供されている情報が,多数の応援・賛辞のツィートによって下に送られ,埋もれてしまう可能性があるからです。
たしかに,応援ツィートによって励まされる人もいるのですが,それを何回となくツィートすることで,本来必要な情報の閲覧が阻害されることになってしまうのは,皆さんの本意ではないと思います。

良かれと思って裏目に出てしまうこともあるのだということに留意していただければと思います。

それから,政府等の公式発表にもあるようにチェーンメールやデマの流布には十分注意することも肝心です。
たとえ著名人の発言だからといって,出所不明な情報についてはリツィートを控えるという配慮も必要になってきます。
ご注意ください。

【情報の精査】
3月11日の震災発生時点で,すでに義援金詐欺に関する情報が報告されています。
被災者への同情心に付け入る非常に卑劣な詐欺手法が,今後も増大していくことが予想されます。

このような詐欺への対応は,まず第一に義援金の募集に即応じないこと,第二に公的機関を通じての募金を行うことです。

個人やわけのわからない団体が,義援金を取りまとめて被災者へ送りますというようなものは要注意です。
ましてや義援金を催促するなどというのは以ての外。
基本的に募金というものは,募金者の自発性に依拠しているもので,催促などできるものではありません。

こういうような事例にお目にかかったことのある方は,口車に引っかからないようにしてください。

【消極的協力の推進】
3月14日時点で,鉄道各社は運休や一部区間のみ運行を決定していますが,それに対して運休区間となっている地域の方々で無理にでも出勤しようとがんばっている人がいらっしゃいます。
中には,職場や運行区域まで車で移動しようという方がいらっしゃるようですが,これは不要な混乱を招く行為ですので控えられたほうがよいと思います。

現に幹線道路では渋滞となり,バスが正常に運行できなくなるばかりか,緊急車両の通行の障害となり災害を助長することにもなりかねません。

こういうときは,あえて出勤を断念するという選択も必要です。

活発な活動というものは,時に震災復興の障害となることがあります。
公共交通機関の運行や緊急車両の通行を阻害する行為は,特に震災復興においては控えるべきことと思います。

そして計画停電への対応も,震災復興における消極的協力のひとつです。

現在,計画停電の運用について東京電力の不手際が批判されていますが,まずは東電を批判する前に,東電が当初発表していたとおり,計画停電が実行されるという前提で対処すべきではないかと思います。

鉄道各社は,東電の計画停電への対応として運休や運行本数の縮減等の措置を行ったのであり,その結果,多くの地域で停電実施をまぬがれることができたのです。

ツィッターなどでも指摘されていますが,批判や苦情の前に,まずは協力を前提として対処することが肝心だと思います。

【物資買占めの抑制】
群発地震とその余震に対する不安から,物流がストップして日用品が手に入らなくなることを想定して,スーパーやコンビニで保存食を中心に買占めが起こっています。

これを受けて,スーパーやコンビニでの品不足に不安を煽られた人々がさらに買占めに走るという状況に陥っています。

そのため,14日の午前中に商品が売り切れて閉店してしまっているところも多数見受けられました。
13日にはまだ店頭にあった品物が,14日には売り切れて無くなっているだろうという予想は残念ながら的中してしまうことになりました。

これは災害時によく見られる状況ではありますが,物資の適切な配分を無視した行動は,日常生活自体を脅かすことになります。

現在,食料・日用品等の流通は十分機能しており,買占めがなければ物資が不足するという事態には至っていません。

買占めによって必要なものが手に入らず,困っている人たちが多数います。
そのような人たちにも物資が手に入るように配慮して,物品購入に心がけていただきたいと切に願っています。

今回の震災では,被災時の日本人の行動は海外メディアから賞賛されるほどです。
私はそれに恥じることがないよう,これからもお互いが助け合って未曾有の震災を乗り切っていきたいと思います。
おそらく,多くの方々が同じ思いを抱かれていることと思います。

この思いを形にするためにも,冷静な対応,適切な情報共有と他者への配慮を心がけていきたいものです。

【関連情報】
地震関連情報、Twitter、TV、避難所情報のまとめ(IT総合 - エキサイトニュース)
被災軽微な人が今すぐできる4つの支援(仕事術 - エキサイトニュース)
大震災「拡散RT騒動」から学んだTwitterとの付き合い方(DVD&動画 - エキサイトニュース)
東北地方太平洋沖地震に関するチェーンメール等にご注意ください。(総務省)
計画停電について:まとめ(NED-WLT)
【地震速報・ニュース、まとめ】エキサイトニュースに特設ページ設置(Excite!ニュース)

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2011-03-15 01:28 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)

アンチ・ライブラリアンの主張

ここ数日,白石一文さんという小説家が,Twitter上で「本を図書館で借りないで,購入してほしい」という趣旨のツィートをしていることが話題になっているようです。

どうやら,一般の読者が本を買わずに図書館を利用することで,自らの著作によって得られるはずのインセンティブが低く抑えられやりきれないということをおっしゃっているようです。

作家が得られる収入は一般に考えられているほど高くはなく,400字詰原稿用紙500枚分の長編小説が初版5000部,1,500円で発売された場合,完売したとしても実際に作家が受け取るのは750万円の1割の75万円でしかないということを吐露されています。

で,「皆さんが図書館を利用すると良心的な作家ほど行き詰まる」という論調で,本を買ってほしいということをおっしゃっているわけですが,私は「それはちょっとおかしいんじゃない?」と思うのです。

まず第一に,なぜ図書館に納入すると本が売れなくなるのか?という点。

こういう主張は,「出版不況」が出版業界の中で叫ばれるようになってから起こってきたように思われます。
本が売れなくなるという事態がクローズアップされる以前は,図書館を利用しないで本を買ってくれというような作家の主張にお目にかかったことはありません。

私が知らないだけなのかもしれませんが,「出版不況」が叫ばれる前には公の場で「図書館で本を借りないでほしい」というようなことを主張する作家はいなかったのではないかと思います。

どちらかというと,図書館に自分の著作が置かれる事を誇りに思う著作者のほうが多かったのではないでしょうか?

全国の図書館に自分の著作がストックされるということは,その著作を読みたいと思う人が少なくとも一人はいることを示していますし,広く自分の著作が読まれる可能性があるので,むしろ作家にとっては好ましいことであったはずです。

それに図書館で読んだ著作を気に入ってファンになる人もいるわけで,読者獲得の機会を提供する場となっているのですが,そういったことには目が行かないようです。

図書館で試し読みして気に入ったら蔵書にするという人もいるでしょうし,大体気に入った作家の作品は自分の手元においておきたくなるものです(かくいう,私がそうです)。

どうも,図書館で本を無料で貸し出しているという事実に対して過剰に反応しているような気がします。

そして第二に,なぜ著作から得られるインセンティブが低く抑えられているかという点。

これは,図書館が存在することと全く別次元の問題です。
作家に対する報酬(原稿料・印税等)は出版社との間の契約によるものであって,それによって年収が75万円にしかならないということと図書館が存在することには全く因果性がありません。
さらに,初版部数を5000部しか刷らないというのも出版社の判断,本を1,500円で売るというのも出版社の判断であって,図書館が無料で本を貸し出していることとは全く関係ありません。

基本的に図書館および図書館を利用する人々に対する誤解があるために,このような主張をしているのではないかを思われます。

もし,全国の国公立・私立・大学図書館に自分の著作が置かれるようになったとすれば,初版分5000部などは即座に売り切れて重版になりますし,図書館で読んだ作品を気に入って,その後に発刊される著作を買ってくれる読者が増えるかもしれないと考えれば,図書館を自らの作品を売り込むセールス・プロモーションの場として活用することを考えた方が,より建設的だと思います

最後にもう一つ。

「本を図書館で借りないで,購入してほしい」と主張する人々の図書館に対する認識は一面的で,図書館の役割,機能を充分に理解していないという点。

彼らは,図書館は著作物をストックする場だと理解しているようですが,それだけではありません。

図書館は,集積した知識を一般に開放し,啓蒙するという役割があります。
だからこそ,無料または安価で著作物を貸し出すということをしているのです。

さらに,図書館は情報の提供・発信を行う情報センターとしての役割も担っています。
新刊本の貸出サービスを行っているのも,最新の情報を提供する情報センターとしての役割の一つとして認識されているのです。

彼らは,新刊本の貸出を少なくとも半年程度は留保してほしいという希望をもっているようですが,別に貸出を半年間留保したからといって本が売れるとは限りませんし,現に図書館で貸し出されている新刊本でも10万部以上を売り上げているものはあるのですから,とうてい図書館側に受け入れられるとは思えません。

彼らの発想の原点が「図書館で自分の著作が無料で貸し出されている」という事実に対する反感に基づいているため,図書館のマイナス面ばかりに目が向いてしまっています。

まずは,図書館というのは社会の共有財産である知識と情報を蓄積・保存し,それを提供する役割を担う場であり,作家の作品は社会の共有物でもあるという認識をもってほしいものだと思います。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by mmwsp03f | 2011-01-26 01:06 | 社会問題一般 | Trackback | Comments(0)