まあ思いついたことをつらつらと書き綴っています(写真は奥多摩から見た富士山)。


by M.M@Kanagawa
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カテゴリ:HP(クラシック)( 18 )

この度も、マイナーなクラシック音楽の普及に尽力されているオーケストラ・ナデージダのシーズンがやってまいりました。

ということで、今回も定期演奏会に行ってまいりました。

今回の会場は、これまでの小田急線狛江駅前の「狛江エコルマホール」からJR渋谷駅から5~8分ぐらいのところにある「渋谷区文化総合センター大和田」の4階にある「さくらホール」というところに移りました。

渋谷駅から国道246号線を越えたところにある日本経済大学渋谷キャンパスの南の向い側にあります。
場所は下の地図のとおり。

演奏会で取り上げるのはマイナーな作品ですが、場所は狛江というマイナーどころから渋谷という超メジャーどころに鞍替えです。

さて、今回の曲目ですが、オーケストラ・ナデージダの公式サイトにあります通り、オール・ロシアン・プログラムで、みーんな日本ではなじみのない作曲家ばかり。

実のところ、マイナー名曲好きな私も聴いたことのない作品が2曲あります。

この度の公演でもっとも楽しみにしていたのがグリエールのハープ協奏曲で、親しみやすい旋律とハープの柔和な美しい音色が十二分に生かされた名曲です。

ソリストの津野田 圭さんはおしなべてよい演奏で、ソロの部分では聴き惚れてしまいました。

2曲目がボリス・チャイコフスキー(かの有名なピョートル・イリイチ・チャイコフスキーとはまったく無関係の人)のクラリネット協奏曲。

この曲は第1楽章がゆったりとした叙情的な曲で、第2楽章は30%ショスタコーヴィチ、第3楽章は70%ショスタコーヴィチっていう按配な感じ。
オケの編成がちょっと変わっていて3管編成、といっても管楽器はソロのクラリネットを除いてトランペットだけが3本。

ソリストのジョン・ヒクソンさんは、なかなか大きくて体格のいい人で、その身体から予想したとおりのパワフルな音色を響かせておりました。

さて、トリのミャスコフスキー交響曲第5番ですが、これがちょっと曲者で、テンポ取りを間違えると崩壊してしまいそうな危うさがあったりします。
曲自体は叙情的で、2楽章だか3楽章はなんとなくリムスキー・コルサコフをイメージさせるようなロシア民謡をベースにしたかのようなフレーズが登場してきたりして、あーロシアの曲だなあと実感できると思います。

この定演で取り上げられた曲はすべてCDが発売されていますので、おうちで聴くこともできます。
ミャスコフスキーなどは全27曲の交響曲を収録したアルバムも発売されていたりします。

■ミャスコフスキー交響曲全集(エフゲニー・スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立交響楽団、CD16枚組)

Integrale Symphonies (Spkg)

Warner Classics


最後にアンコールでは、チャイコフスキーという名前を見て、有名なほうの曲と思ってこられた方がいると思うので・・・と指揮者の渡辺新さんの口上(客席から笑いが・・・)があった後、「悲愴」の第3楽章が演奏されました。

これがなかなかの爆演で、これで終わりだーという開放感からか、団員の皆さん思いっきり演奏されていたようです。

次回の定演では、有名なほうのチャイコフスキーのマイナーな曲(ピアノ協奏曲第3番)が用意されているという念の入れよう。
なかなか、楽しませてくれるオケですよね(笑。
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by mmwsp03f | 2012-02-27 00:25 | HP(クラシック)
イギリスの作曲家にアーサー・ブリスという人がいます。

彼は、エドワード・エルガーの次代を担う作曲家の一人として知られ、王立音楽院教授やBBCの音楽プロデューサー、指揮者、王室音楽師範という多彩な経歴を持つ人でもあります。
1964年にロンドン交響楽団とともに来日して、自作の「色彩交響曲」を演奏しているそうです。

【関連情報】
ブリスのページ(M.M's Classical Music Garden)
Bの作曲家―アーサー・ブリス(知られざる近代の名匠たち)

実は、彼も第1次世界大戦の勃発に伴って西部戦線に派遣され、ドイツ軍と戦って負傷することになりますが、幸いなことに命を奪われるまでには至りませんでした。
しかし、兄のアーサーとともに志願して従軍していた弟のケナードは、1916年のソンム攻勢の際に戦死してしまうことになります。

自らの過酷な戦争体験とともに兄弟を失うという大きなショックは、一時期彼を作曲から遠ざけることになりますが、5年間の兵役を終えた後、彼は戦死した弟への想いをメモリアルとすべく、”Morning Heroes - A Choral Symphony conceived as a Requiem for the Victims of the First World War”(朝の英雄たち―第1次世界大戦の犠牲者たちへの鎮魂曲として創作された合唱付交響曲)という作品を作曲しました。

この作品は、洋の東西と時代を超えて収集された戦争にまつわる詩作をテキストとして作曲された全5楽章のレクイエムで、完成を見たのは1930年で終戦から11年後です(第1次世界大戦は、1919年6月のヴェルサイユ条約調印をもって終結とされています)。

1930年という時期は、アメリカを中心とする「失われた世代」の作家たちが世界大戦の過酷な現実を描写した作品を数多く発表する時期と一致しており、エーリッヒ・マリア・レマルクの「西部戦線異状なし」が完成したのも1929年(映画化は1930年)で、彼らが戦後長い期間戦争の記憶にさいなまれ続け、苦しい難産の末に生み出したことを想像させます。

おそらく、ブリスも長い苦しみの中から「朝の英雄たち」を作曲したものと思います。

実際に曲を聴かれるとわかると思いますが、この曲は「英雄賛美」の作品ではなく英雄として戦場へ送り込まれた者たちの悲劇を描いた作品なのです。
戦争での英雄的行為に対する賛美でもなければ、勝利による高揚でもない。
この作品の底流には悲しみと嘆きが横たわっているのです。

なお、この作品は第1楽章と第5楽章には合唱ではなくナレーションが挿入されており、これがこの曲の最大の特徴であり、効果的な演出となっています。

戦争への悲しき追憶は、時に大きなうねりとなって押し寄せ、またある時には静かにしんしんと自らのうちに去来する。
そのような心象風景をあらわしているのが、この"Morning Heroes"という作品であろうと思います。

最後に、この曲で使われている詩作のテクストを紹介しておこうと思います。
【Morning Heroes: Quotation writing poem】
1.Hector's Farwell to Andromache (Homer: The Iliad)
2.The City Arming (Walt Whitman)
3.Vigil (Li-Tai-Po) - The Bivouac's Flame (Walt Whitman)
4.Achilles Goes Forth to Battle (Homer: The Iliad)
5.Now, Trumpeter for Thy close
・Spring Offensive (Wilfred Owen)
・Dawn on the Somme (Robert Nichols)

1.ヘクトルのアンドロマケとの別れ(ホメロス:イリアド)
2.臨戦態勢の都市(ウォルト・ホイットマン)
3.寝ずの番(李太白)―露営の炎(ウォルト・ホイットマン)
4.アキレスは戦場へ赴く(ホメロス:イリアド)
5.今、らっぱ手よ汝の終末のために
・春季攻勢(ウィルフレッド・オーウェン)
・ソンムの失陥(ロバート・ニコルス)
ホメロスは言わずと知れた古代ギリシアの高名な詩人。
ウォルト・ホイットマンは19世紀アメリカを代表する詩人で、イギリスの作曲家が好んで自作のテキストに使っています(たとえば、ヴォーン=ウィリアムズの「海の交響曲」など)
李太白は、杜甫や王維、孟浩然などと並ぶ唐代を代表する詩人のひとり(「詩仙」と称される人物ですが、酒をテーマとする詩作を数多く残しているところから「酒仙」と呼ばれているとかいないとか)。
ウィルフレッド・オーウェンとロバート・ニコルスは、ともに第1次世界大戦での従軍経験を持つ戦争詩人として知られるイギリスの詩人。

※イギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンも戦争をテーマとする楽曲として「戦争レクイエム」という作品を残していますが、表現力・思想性・わかりやすさのいずれをとってもブリスの作品の方が上だと私は思っています。

Britten: War Requiem

EMI Classics

ブリテンの「戦争レクイエム」とブリスの「朝の英雄たち」のカップリング盤(2CD)


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by mmwsp03f | 2011-05-23 00:45 | HP(クラシック)
第1次世界大戦を題材とする芸術作品はかなりな数に上ります。
つまり,それだけインパクトの強い事件だったということを意味しています。

それまでの戦争は,ある意味「限定戦争」として行われていたわけですが,1914年8月にはじまった戦争は真の意味での「総力戦」であり,勝敗の結果が世界に多大な影響力を及ぼす初めての戦争でした。

交戦国の国民はこの戦争によって非常に多くのものを奪われたわけですが,中でも20~30歳代の世代の多くは従軍し,その人生を奪われていったのです。

第1次世界大戦で最も多く従軍し,その結果最も多い戦傷死者を出した20~30歳代の世代のことをアメリカでは“The Lost Generation”(失われた世代)と呼んでいます。

もともと“The Lost Generation”を示す範囲は限定的で,国語辞典や英和辞典などで調べてみると,戦争体験を通じて既存の価値観に絶望し,それを否定しつつ新たな生き方を追求したアメリカの文学者たちを指していますが,現在では歴史家がより広い意味付けをして,彼らと同じ経験によって類似の考え方を持つようになった世代,あるいは戦争体験によるダメージから脱却することができない人々を指すようにもなっています。

【関連情報】
ロスト・ジェネレーション(小学館:日本大百科全書―Yahoo!百科事典)

開戦当初は,熱狂的に自国の参戦を支持していた交戦国の若者たちは,やがて戦争の現実に直面し,「戦争」に対して抱いていた楽観的で誤ったイメージは脆くも崩れ去ることになります。

侵略者から祖国を守る「正義」のため,「戦争を終わらせる戦争」など,参戦する若者たちの思いは様々でしたが,過酷な現実は完膚なきまでに彼らの想いを叩き壊していきます。

1916年7月1日に始まるイギリス軍による西部戦線における大攻勢は、ヴェルダンの攻防戦とともに第1次世界大戦の過酷な現実を最も象徴する戦いとなりました(ソンム攻勢~11月19日)。

初日の攻勢で、遮蔽物がほとんど存在しない原野を自らの身をさらしつつ何重もの横隊としてドイツ軍の塹壕陣地へと行軍する完全重装のイギリス兵たちは、次々と機関銃の銃火になぎ倒されていきました。
イギリス軍上層部は、この攻勢に先立って6日間に及ぶ準備砲撃を実施してドイツ軍陣地を叩き潰したうえで攻撃を行うという目算を立てていて、兵士たちには敵陣は壊滅状態にあり、ほとんど抵抗を受けることはないだろうと知らされていました。
ところが、ドイツ軍陣地はイギリス軍が思った以上に堅牢で、大したダメージを与えていなかったのです。

ドイツ兵は、準備砲撃が終わった後にイギリス兵が大挙して突撃してくることを予想していたそうですが、走ってくることもなく自分の身をさらしてゆっくりと歩いてきたそうです。中にはピクニックにでも行くようにゆうゆうと歩いている士官もいたそうです。

銃火にさらされたイギリス兵はひとたまりもなく、数分のうちに一個大隊が消滅し、前線は阿鼻叫喚の巷と化し、死傷者があふれかえりました。

それでもイギリス軍司令部は突撃を命じて、敵軍の戦績の向上に貢献し続けたのです。

そして、約3時間後にはイギリス軍の攻勢は止み、ドイツ軍陣地はほとんど打撃を受けることがありませんでした。

結果、初日の攻勢だけで死者行方不明者2万人を超える大損失を被ることになりました。
この事件は、イギリス軍最大の失策の一つとして後世に語り継がれることになりますが、その後もイギリス軍は同様の失策を続けることになるのです。

このような人命の無為な大量消費を繰り返すのは、イギリス軍に限らず参戦国すべてに見られたもので、その中でもソンムの戦いが突出していたというだけでしかありません。

この戦争は、祖国を救う「戦争の英雄」という兵士たちが抱いていた虚像を叩き壊すのに十分なインパクトをもち、過去の幸福な時代の思い出を吹き飛ばすほど心理的ダメージを与えることになったのです。

(つづく)
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by mmwsp03f | 2011-05-15 09:40 | HP(クラシック)
団員の方からメールで案内をいただいたので、再びオーケストラ・ナデージダの演奏会に行ってまいりました。
今回の演目は以下のとおり。

■第5回演奏会
*アルヴォ・ペルト:ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌
*セルゲイ・ボルトキエヴィチ:ピアノ協奏曲第1番変ロ長調Op.16
*クルト・アッテルベリ:交響曲第2番ヘ長調Op.6

【関連情報】
オーケストラ・ナデージダ/Concert Information

一般のクラシック・ファンには縁遠いプログラムですが、その割には今回も結構お客さん入ってましたね。

今回の作曲家の中では、おそらくアルヴォ・ペルトの知名度が一番高いと思いますが、だけど彼の作品を演目の初っ端にもってきたのは失敗だったんじゃないかなあ。

だいたい公演の第1曲目は、その後の演奏に対する聴衆の期待度をアップさせる盛り上げ役みたいなもの。
だから、わりとわかりやすいものや派手な演出の作品が好んで演奏されたりします。

ところが追悼の音楽で、ずどーんと沈みがちなうえ、ペルトの音楽は決してわかりやすいとはいえない部類に入るもんだから、コンサートの盛り上げ役にはなれないんですよね。

演奏後のお客さんの反応は、イマ3ぐらいなもんでした。

続くボルトキエヴィッチのピアノ協奏曲ですが、まあ確かに派手なんだけど、曲のつくりはお世辞にも良いとは言えない作品。

ピアノ・パートは聴き所があり、独奏者の石岡千弘さんのピアノもすばらしかったので、それなりに楽しめたのですが、いかんせんオケのパートがあまりよろしくない。

誤解のないように申し上げておきますが、オケが悪いといっているのではなくボルトキエヴィッチの作品自体に問題アリ!ということです。

バックを担当するオケ・パートが添え物的な扱いの作品というのは、ショパンに代表されるピアニスト作曲家にありがちな傾向ですが、ボルトキエヴィッチの場合は添え物的な割には派手な演出を盛り込んでいるので、かなり違和感のある素っ頓狂なオーケストレーションになっているんですよね。

特におかしかったのが第3楽章。
民謡風の旋律がメインテーマになっているのですが、途中で全く異質なフレーズが全体を支配し、突如としてメインテーマが復活したりと一貫性のない展開でなんとなく支離滅裂な印象…。

しかも、1~2楽章のフレーズとは明らかに違う能天気なフレーズに違和感炸裂!
オケの皆さんは、この曲にはかなり苦労させられたんじゃないかなあと思ったり…。

それでも所々で、「なかなかイイんじゃない? これ」というフレーズも聴けたし、石岡さんのピアノがすばらしかったので、そこそこ楽しめました。

さて、この日のトリとなったアッテルベリの交響曲第2番。
私、今日の演奏を聴くまで、この曲がこれほどの難曲だとは思ってもみませんでした。

まずテンポどりがうまくできないとカオス状態は必定という難度の高さ。
最初のホルンによるソロが余韻を残さずに音を切り気味吹いていたせいか、テンポが幾分前のめりになっていたようです。

そこで第1楽章は少々不安定な状態でしたが、崩壊することもなく終了。
この楽章は雄大で鷹揚な感じで、少しゆったりと音をためて演奏したほうがうまくいくように思います。
音を余韻を残さずに切り気味に演奏すると、どうしてもテンポが若干アップしてしまい、テンポ取りが難しくなりフレーズのつながりも悪くなってしまうので、下手するとガタガタになるという危険に直面してしまいます。

往年のスウェーデンの名指揮者スティグ・ヴィステリベリがスウェーデン放送交響楽団と録音した演奏を聴くと、テンポ取りとフレーズの継ぎ目をしっかりと意識することが、この曲を演奏する上で重要だということがわかります。

Atterberg: Symphony no 2, Suite no 3 / Stig Westerberg, etc
Swedish Radio Symphony Orchestra , Westerberg, Stig
(TOWER RECORD Online)



Adagioで始まる第2楽章からは、テンポがゆっくり目になったためか持ち直して、幾分余裕が出てきたようです。

そして第2楽章のコーダ。
ここで、オーケストラに突如火がつきます。

続く第3楽章でオーケストラ・ナデージダの本領発揮といった感がありました。
ある瞬間から化けるところがアマ・オケの面白いところです。
第2楽章のコーダから第3楽章にかけて、私は目頭が熱くなりましたよ。本当に…。

前回のピアノ協奏曲の時のこともあり、ひょっとしてこのオケはアッテルベリ苦手なんじゃないかと思ったりしたのですが、その思いを払拭する演奏だったと思います。

本来終楽章として想定されていたため非常に壮大な終わり方をする第2楽章に続く第3楽章は、さらに輪をかけてスケールの大きい、さらには取って付けた感満載の音楽となっています(笑。

この第3楽章をノリノリ(死語)で演奏し終えた団員の皆さんの表情は硬かった(特にヴィオラトップのナタリヤさん)のですが、あれだけのエネルギッシュな作品を演奏し終えたのに、それほど疲れた表情をしていませんでしたね。

そして、前回ではなかったアンコールが演奏されました。

シベリウスの音詩「春の歌」

この曲がなかなか良かった。
今回の演奏会の中では、一番わかりやすく叙情性に富んだ名品。
演奏も良かったですよ。もうちょっとゆっくり目でも良かったと思いますが。

どうせなら、この曲をプログラムの初っ端に持ってきたらよかったのに…。
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by mmwsp03f | 2011-02-26 22:25 | HP(クラシック)

1年生オケの妙演

去る9月20日に初公演を行ったオーケストラ・エクセルシスの演奏を聴いてまいりました。

正直,今回初公演のアマ・オケの実力がここまでとは思ってもみませんでした。
良い意味で予想を大きく裏切られたといった感じです。

今回の公演は先の記事でもご紹介したように,スウェーデンの作曲家ステンハンマルの作品だけを演目としたオール・ステンハンマル・プログラムでした。

・序曲「エクセルシオール!」 作品13
・ピアノ協奏曲第2番 ニ短調 作品23
・交響曲第1番 ヘ長調

プログラムの初っ端の「エクセルシオール!」は,普通のアマオケではなかなか弾きこなせない難曲なのですが,それを見事に弾ききっていました。

これを大きなミスもなく弾ききったことで,その後の演奏は非常に安心して聴くことができました。

2曲目のピアノ協奏曲第2番もすこぶる良い演奏で,ソリストの和田記代さんのピアノもすばらしかった!
この曲に対する思い入れが,演奏にも良く現れていました。
特に,ピアノ・ソロで演奏されるカデンツァがすばらしく,丁寧なタッチで情感を持って弾いてらっしゃいました(プログラム冊子には「カデンツァらしいカデンツァ」はないと書かれていましたが,第3楽章にしっかりとあります)。

この和田記代さんというピアニストは,「ステーンハンマル友の会」という団体の主催者で,積極的にこの作曲家の作品を紹介されているようです。
和田さんは本当にステンハンマルが好きなんだなあということが,演奏からもうかがい知ることができました。
次回は,ぜひともピアノ協奏曲第1番を同じ組み合わせで弾いてもらいたいものです。

さて,6本のホルンによるブルックナー的なコラール風の旋律から始まる交響曲1番ですが,このホルンで奏でられる旋律が曲全体を支配する動機となります。
これを失敗すると目も当てられないのですが,ホルン奏者の一団はこれをうまいこと纏め上げて大役を果たしていました。

このオケは,金管・木管ともにうまい奏者がそろっています。
木管は特に二枚リード組(オーボエ・コールアングレ・バスーン)が粒ぞろいでした。

ちなみに,ティンパニを叩いていた人は私の知り合いで,先に公演を行ったオーケストラ・ナデージダにも参加していました。
最近はどうかわかりませんが,以前ショスタコーヴィチ専門のアマ・オケであるダスヴィダーニャ・オーケストラにも出演していました。
もう引っ張りだこですね。
ご本人も,ロシア・北欧モノ大好きですから,本望だとは思いますが。

それにしても,これだけの実力ある奏者がそろっているアマ・オケはなかなかないのではと思います(ダスヴィダーニャ・オケもかなり実力の高いオケですが・・・)。

ただ,第4楽章でテンポ取りをまちがえてちょっと崩れかかったのですが,それでもきっちり持ち直していました(セカンド・ヴァイオリンがちょっと危うかった)。

またまた,楽しみなオケが増えました。
今後の活動に期待しつつ,エングルンド(フィンランド)とか,トゥビン(エストニア)とかもやってほしいなあと思ったりして。

第2回の演目予定は,ポーランドの作曲家カルウォヴィチの交響曲「復活」だそうです。
私も知らんぞ。
どんな曲だか楽しみです。


【関連情報】
オーケストラ《エクセルシス》~知られざる作品に光を当てるオーケストラ~(公式ブログ)
オーケストラ《エクセルシス》第1回演奏会情報(オケ専♪)
ステーンハンマル友の会
ピアニスト・和田記代のページ
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by mmwsp03f | 2010-09-21 22:25 | HP(クラシック)

アマオケの実力

先日(9月4日)に狛江エコルマホールで行われたオーケストラ・ナデージダ第4回公演に行ってまいりました。

そこで初っ端に,今回の公演の感想。

感動した!(最後の曲だけ)

最後の曲というのは,ベアセンの交響曲第1番。
今回のコンサートで感じたのは,この曲だけ半端なく力入れているということ。
恐らくベアセンに最も練習時間を費やし,オケの団員の皆さんもこの1曲に賭けていたという感じ。

特に第2楽章は本当に感動ものでしたよ。
悲劇的で憂愁をたたえた感情の発露とでもいった美しい調べには,心打たれました。
恐らく最もてこずったであろう第3楽章もアンサンブルが崩れることなく,多少コミカルなエッセンスを含むバレエ音楽調の曲をうまいこと仕上げていました。

いやあ,本当にプロオケ並み充実した演奏でしたよ。
ベアセンだけは……。

今回の公演でアッテルベリのピアノ協奏曲は期待していたのですが,残念な結果に…。

まず目立ったのが練習不足とソリストとの壁。
ところどころテンポが乱れる場面があったり,金管楽器が他の楽器との音量のバランスを見失ってしまうところもありました。
トランペットが少々素っ頓狂に鳴らす傾向があったので,眉にしわがよってしまうことが…。

実は,アマオケの実力を測る一番のポイントは金管奏者だったりします。
中でもホルンは技量の良し悪しがもっともよく表れます。

ベアセンを聴く限りでは,オーケストラ・ナデージダの奏者は総じてアマオケの中ではレベルが高い方だと思います。
しかし,いかんせん練習不足がたたったのか,アッテルベリに関しては奏者に余裕がなかったようです。

それにアマオケにとって最も難関なのは,実は協奏曲
特に,アッテルベリのピアノ協奏曲は一般によく知られたピアノ協奏曲とは違い,ピアノとオーケストラの闘争の場とでもいえるほどオケが我を主張する曲なので,ピアノとの音量のバランスには絶えず注意しなければなりません。

奏者に余裕がないと,周りの楽器とのバランスを意識することが難しくなり,とにかくミスをしないようにと集中するあまり,アンサンブルが乱れることになったりします。

私の持論ですが,プロオケとアマオケの決定的な違いは,周囲とのバランスを意識して演奏できるかどうか,つまりアンサンブルにあると思います。
アンサンブルがキッチリしていないと,曲の造詣がぼやけてしまい,結局どういう曲なのかが聴衆にはわからなくなります。
残念ながら,今回アッテルベリを初めて聴いた人には,どういう曲だったのか正直わからなかったのではないかと思います。

残念なのは,ソリストも同じ。
ミスタッチが目立ち,初めて聴く人にも「あっ! ココごまかした」というのがわかるようなぎこちなさがありました。
たぶんソリストも練習不足で,オケと合わせる時間もほとんどとっていなかったこともあるのでしょうね。
ソリストとオケとの間の連携が見られない,いうなればオケとの間に「壁」があるかのような印象を持ちました。

タッチが不安定になるのにもかかわらず,3楽章冒頭のピアノ・ソロで早すぎるテンポで弾き始めたのには驚きましたが,早いところ終わらせたかったのかな?
このとき,「えっ!こんなに飛ばすのか?」とオケのメンバーに動揺が走った気配を感じました(気のせい?)。
持ちこたえて総崩れにはなりませんでしたが,案の定アンサンブルは不安定になりました。

ただでさえプロでも難しい協奏曲をやろうというのであれば,ちゃんと練習時間をとって,ソリストとも意思疎通を図るようにしたほうがよいのではないかと思った次第。

かなり言いたい放題でしたが,オーケストラ・ナデージダは良いオーケストラだと思います。
ベアセンの交響曲第1番を聴いても,それは間違いないと思います。

しかし力の配分にムラがあるというんですかね。
もうちょっと演奏曲目全体に均等に力が行き渡るように練習をしてもらいたいなあと思ったりしました。

次回の公演も期待しております!
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by mmwsp03f | 2010-09-06 12:53 | HP(クラシック)
フィンランドの名物指揮者・作曲家にレイフ・セーゲルスタムという人がいます。

この方は,現在のフィンランド音楽界の重鎮とされている人物で,第2次大戦中の1944年生まれで御歳66歳。
その容貌から,北欧音楽ファンの間では「サンタさん」とあだ名されています。
だけど,若かりし頃は現在の姿からは想像できないほどスリムな紅顔の美少年でした。

【セーゲルスタムの経歴・作品・録音等】
Leif Segerstam Biography, Album, Pictures(Naxos.Com)
レイフ・セーゲルスタム(コジマ・コンサートマネジメント)

指揮者としてはかなり幅広く活躍している人で,シベリウスを筆頭に近現代のフィンランドの作曲家の作品の他,バロックから前衛音楽まで幅広く取り上げるオールラウンドプレーヤーでもあります。
指揮活動だけではなく,ピアノも演奏すればヴァイオリンもこなすらしく,いろんな方面に手を伸ばしている人です。
活動の範囲も自国フィンランドだけではなく,デンマーク,スウェーデン,ドイツを中心に,アメリカ,日本にも客演しています。

日本では,読売日本交響楽団の客演指揮者として度々来日しています。
来日するたびにマーラーを演目として取り上げているそうなのですが,これが賛否両論。
彼の演奏はくせがあるので,好き嫌いが分かれるところ。

ヘルシンキ・フィルと録音したシベリウス交響曲全集は,お国ものということで力を入れていたようでわりかし評判は良かったようですが,マーラーの演奏はあまり評判は良くないよう。

でまあ,彼は作曲家であったりするわけですが,この作品もかなり曲者で,聴いてみて面白いと思う人もいれば,拒否反応を起こす人もいたりで,多種多様。
指揮者としては,案外保守的な演奏をするのですが,作曲家としてはバリバリの前衛。

彼は指揮活動で忙しいはずなのですが,シベリウス音楽院の教授だったり,果ては交響曲を230曲以上作曲していたりします。
これはもうギネス級なのですが,どうやら短い曲を大量生産している模様。
なんか,作曲は片手間にやっていそうな雰囲気だなあ。

まあ,百聞は一聴にしかず。どんなもんかは聴いてみてください。

■レイフ・セーゲルスタム:交響曲第151番


これでも丸くなったほう。昔はもっととんがった音鳴らしてました。
これも同郷のラウタヴァーラの影響かなあ。

ちなみに,こちらはセーゲルスタムのインタヴュー画像(スオミ・テレビ)。
オール・フィンランド語なので,なに言っているかわかりません。
ちなみに,自作のピアノ演奏シーンがあるのですが,どうやらカバーを叩くところから演奏が始まっている模様。

■レイフ・セーゲルスタムへのインタヴュー(トーミ・リンドブロム)


彼の作品は似通ったものが多いので,正直どれがどの作品というのが判りづらいのが難点。
というよりも,純粋な新作といえるものがあるのかどうかも疑問。

以前,交響曲11番と12番がカップリングされたCDを聴いたのですが,どっちもほとんど同じで違いが判らん。
どうも,「サンタさん」は効果音の組み合わせによって曲を作るのが好きなようで,その組み合わせの微妙な違いが曲の違いなんじゃないかと推測してみたりして・・・。
実際,交響曲11番と12番は共に,1970年代の怪談映画の効果音のようなフレーズがびしばし登場し,異様な雰囲気をかもし出していました。
多分好きなんだろうね。あの不気味な音が・・・。

まあ,たまにはちょっと変わった音楽聴いてみるのも良いのでは? ということで紹介してみました。
なかなか,「これいい!」っていう人は現れないよねえ。
今のところ自作自演しかないし,取り上げてくれる演奏家もなかなかいない模様。
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by mmwsp03f | 2010-08-12 21:44 | HP(クラシック)
少し前に,YouTubeで偶然,東京フィルハーモニー交響楽団のPR番組が公開されているのを知りました。
その名は,東京フィルハーモニー交響楽団 on TV

この「東京フィルハーモニー交響楽団 on TV」というチャンネルの中で,注目のコンテンツが「ドクトル中川のアナリーゼ」という,クラシックの楽曲を解説したビデオ。
付けヒゲに付け眉毛,付けモミアゲ,学帽(総長帽というそうな)に白衣という,なんかいかにもというカッコウの小太りのおじさんが,ピアノを駆使していろいろな楽曲の聴きどころを紹介しています。

これがなかなか面白い。
ただ聞き流すという聴き方では面白くない。
音によって表現されるリズム・旋律の意味を知れば音楽はもっと面白くなる,というコンセプトでこのようなコンテンツを提供しているようです。

私の最近お気に入りのグラズノフの楽曲解説がありましたので,ここにアップしてみました。

■ドクトル中川のアナリーゼ ~グラズノフ交響曲第6番(前編)~


■ドクトル中川のアナリーゼ ~グラズノフ交響曲第6番(後編)~


これらのコンテンツは,東フィルの宣伝活動の一環として公開されているものですが,ただ有名な楽曲ばかりを取り上げるのではなく,マイナーな曲もとりあげてクラシックの楽しみ方を提案しているところが良いですね。

交響曲,管弦楽曲,オペラ,宗教曲と幅広く解説されていますので,聴いたことある楽曲をよく知るためにも,のぞいてみても良いのではないでしょうか。

このコンテンツは良い取り組みだと思いますので,大々的にメディアで紹介されるといいですね。

【関連情報】
東京フィルハーモニー交響楽団 on TV(YouTube)
東京フィルハーモニー交響楽団公式サイト
東京フィルハーモニー交響楽団オフィシャル・ブログ(アメーバ・ブログ)
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by mmwsp03f | 2010-07-29 09:17 | HP(クラシック)
ポーランドの作曲家というと,真っ先に名前が挙がるのがショパン。
そして今年はショパン生誕200年ということで,俄然注目を浴びています。

EMIミュージックジャパンでは,ショパンの特設サイトなんかをこしらえていたりします。
ショパン専門サイトでも200周年万歳祭り真っ最中らしいです。
もちろん,本国ポーランドもショパン祭り開催中です。

【関連情報】
ショパン生誕200年記念特設サイト(EMI Classics)
Chopin-web.com

漫画の世界でもショパンは注目の的で,現在講談社の週間モーニングに連載中の『ピアノの森』という一色まことさんの作品の中では,いまちょうどショパン・コンクール真っ只中。

ピアノの森(17) (モーニングKC)

一色 まこと / 講談社


コミックスの最新刊は18巻らしいのですが,まだ画像がアップされていないので17巻を表示。

昔からショパンは人気が高かったですが,他にもショパンに負けず劣らずの秀逸な作曲家がいたりします。

その一人が,ヘンリク・ヴィエニャフスキという人物。
彼はヴァイオリニストとしても活躍した人物で,数々のヴァイオリン曲を作曲しています。

その作風たるや,超絶技巧を駆使しつつ技巧におぼれることなく,しんみりとした叙情性も兼ね備えています。
ヴァイオリンの世界では,ニコロ・パガニーニが超絶技巧を駆使した作品を残していることで知られていますが,私はヴィエニャフスキはパガニーニを凌ぐ大家ではないかと思っています。

私が思うに,パガニーニはイマイチ曲に深みがないんですよね。
それに対して,ヴィエニャフスキは奥行きのある情感を聴くことができる曲が多い。

ためしに,「伝説」という曲を聴いてみてください。
地味ですが,一本芯の通ったいい曲です。

伝説 作品17(独奏:ディマ・ズーカーマン。この人はひょっとしてピンカス・ズーカーマンの息子?)


もうちょっとヴァイオリンの技巧を楽しみたいという方は,ヴァイオリン協奏曲第2番がお勧め。

ルドルフ・コールマンというヴァイオリニストの好演奏がYouTubeにアップされていたので,こちらをお聴きください。
しかし,なぜか2楽章だけが欠落しているので,この部分に関しては他の演奏家のもので代用ということで・・・。
コールマンの演奏は秀逸だったので,ぜひとも第2楽章(非常に叙情的でロマンティシズムあふれる名曲)も彼の演奏で聴きたかったのですが,ビゼンガリエフの演奏もなかなかオツでいい感じ。

ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調作品22 第1楽章(独奏:ルドルフ・コールマン)

ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調作品22 第2楽章(独奏:マラト・ビゼンガリエフ)

ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調作品22 第3楽章(独奏:ルドルフ・コールマン)


ピアノはショパン,ヴァイオリンはヴィエニャフスキと住み分けができているような感じですね。
今宵は,ヴァイオリンの名品をぜひお楽しみください。
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by mmwsp03f | 2010-07-21 00:04 | HP(クラシック)
今日は,久しぶりにウィリアム・ウォルトンの交響曲第1番を聴きました。

アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団(BMG)の演奏で,これがなかなか良い。
たまたま今日手にとったのがこの1枚だったのですが,後で自分が持っているCDを改めてみてみると,この曲のものを11枚持っていました。

以下,所蔵CD一覧。

01.Andre Previn/Royal Philharmonic Orchestra(1987, TELARC)
02.Andre Previn/London Symphony Orchestra(1966, RCA-BMG)
03.William Walton/Philharmonia Orchestra(1953, EMI)=自作自演
04.Vernon Handley/Royal Liverpool Philharmonic Orchestra(1978, ASV)
05.Vernon Handley/Bournemouth Symphony Orchestra(1989, EMI)
06.Bryden Thomson/London Philharmonic Orchestra(1991, CHANDOS)
07.Charles Mackerras/London Philharmonic Orchestra(1989, EMI)
08.Bernald Haitink/Philharmonia Orchestra(1999, EMI)
09.Hamilton Harty/London Symphony Orchestra(1935, Decca)MONO
10.Adrian Boult/BBC Symphony Orchestra(1975, BBC Radio Classics)
11.Paul Daniel/English Northern Philharmonia(1994, NAXOS)

改めてみてみると,まあよく集めたもんだと思います。
クラシック音楽のファンというのは,ちょっと凝りだすとなんだかんだと聴き比べをはじめて,1つの曲に10枚~30枚程度買い込んでしまうというのはザラだったりします。

ベートーヴェンとかモーツァルトなどの有名どころになれば,それこそ50枚・・・ハテは100枚以上お持ちの強者もいらっしゃったりします。
さすがに私はそこまでは・・・。

マイナーものの収集でよかったところは,メジャーな作品と違ってあまり録音がたくさん出ていないところかもしれませんね。

ウォルトンという作曲家は,日本ではマイナーですから,それほどたくさん日本には入ってこないので,これだけのものが一堂に会するというのは,なかなかないのかなーとか思ったりしています。

だけど,このウィリアム・ウォルトンという作曲家は,エルガーヴォーン=ウィリアムズのあとを継ぐイギリス音楽界の重鎮として位置づけられていて,ベンジャミン・ブリテンと同時代の人でもあります。

ちょっと古い映画が好きだという人であれば,恐らくご存知じゃないかな。
例えば,Battle of Britain(邦題:空軍大戦略)の音楽や,「ハムレット」「リチャード3世」「ヘンリー5世」「お気に召すまま」などのシェークスピア原作のモノクロ作品の映画音楽を手がけていたりますので,古い時代の映画愛好家にはなじみの作曲家かもしれません。

【ウォルトンの映画音楽の情報】
ウォルトンと映画音楽映画音楽作曲家名鑑」(早崎隆志さんの映画音楽のサイト)内のwebページ

で,このウォルトンの交響曲第1番なのですが,非常にかっちょいいヒロイックな音楽で,彼が映画音楽の世界で磨いてきた感性が生かされた一品です。
まさしく,現代の英雄交響曲といってよいでしょう。

この作品は,世界経済恐慌により不穏な雰囲気が高まってきた時期に当たる1932年に作曲が着手され,1935年に完成されました。
当時の時代状況を反映した作品(特に第1楽章と第3楽章)との評価がありますが,第二次世界大戦勃発への不安の高まりの中でも,最後には勝利に向かって突き進んでいくという比較的楽天的な印象を抱きます。

全曲初演は,サー・ハーバート・ハミルトン・ハーティ指揮BBC交響楽団によって行われました。

このハーティという指揮者は,ヘンデルの「王宮の花火の音楽」や「水上の音楽」等のバロック作品を現代のオーケストラ向けに編曲をした人物として知られています(現在では,これらの2作品はハーティの編曲版がスタンダードになっています)。
しかも,この方は作曲家でもあり,数はそれほど多くないですが,なかなか豪快かつ繊細な作品を残していたります。

このハーティも,なかなか良い曲を残しているんですよ。

【関連情報】
ハーティのページ(M.M's Classical Music Garden)

ちなみに,ウォルトンの交響曲第1番の初演者による録音が上記の「09番」です(全曲初演の直ぐ後にロンドン響と録音したもの)。

この曲は自作自演盤(上の03番)もあるのですが,お勧めはマッケラス/ロンドン・フィル盤(上の07番)です。
颯爽としてきびきびとした演奏は,聴いていて心地よいですし,曲の造詣がわかりやすいのも良い。

Symphonies 1 & 2

London Philharmonic Orchestra / Class. for Pleas. Us


このCDは,現在入手困難なようですが,CDショップの店頭に置いてあることもありますし,新宿のディスクユニオン(中古CDショップ)でも見かけたことがありますので,たぶん見つかるんじゃないかなと思います(恐らく,本国イギリスにはあるはず)。

まあ,一度聴いてみてください。20世紀を代表する名曲といっても過言ではありません。
ビバ! ウォルトン。
ビバ! イギリス。
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by mmwsp03f | 2010-07-03 19:00 | HP(クラシック)