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まあ思いついたことをつらつらと書き綴っています(写真は奥多摩から見た富士山)。


by M.M@Kanagawa
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1年生オケの妙演

去る9月20日に初公演を行ったオーケストラ・エクセルシスの演奏を聴いてまいりました。

正直,今回初公演のアマ・オケの実力がここまでとは思ってもみませんでした。
良い意味で予想を大きく裏切られたといった感じです。

今回の公演は先の記事でもご紹介したように,スウェーデンの作曲家ステンハンマルの作品だけを演目としたオール・ステンハンマル・プログラムでした。

・序曲「エクセルシオール!」 作品13
・ピアノ協奏曲第2番 ニ短調 作品23
・交響曲第1番 ヘ長調

プログラムの初っ端の「エクセルシオール!」は,普通のアマオケではなかなか弾きこなせない難曲なのですが,それを見事に弾ききっていました。

これを大きなミスもなく弾ききったことで,その後の演奏は非常に安心して聴くことができました。

2曲目のピアノ協奏曲第2番もすこぶる良い演奏で,ソリストの和田記代さんのピアノもすばらしかった!
この曲に対する思い入れが,演奏にも良く現れていました。
特に,ピアノ・ソロで演奏されるカデンツァがすばらしく,丁寧なタッチで情感を持って弾いてらっしゃいました(プログラム冊子には「カデンツァらしいカデンツァ」はないと書かれていましたが,第3楽章にしっかりとあります)。

この和田記代さんというピアニストは,「ステーンハンマル友の会」という団体の主催者で,積極的にこの作曲家の作品を紹介されているようです。
和田さんは本当にステンハンマルが好きなんだなあということが,演奏からもうかがい知ることができました。
次回は,ぜひともピアノ協奏曲第1番を同じ組み合わせで弾いてもらいたいものです。

さて,6本のホルンによるブルックナー的なコラール風の旋律から始まる交響曲1番ですが,このホルンで奏でられる旋律が曲全体を支配する動機となります。
これを失敗すると目も当てられないのですが,ホルン奏者の一団はこれをうまいこと纏め上げて大役を果たしていました。

このオケは,金管・木管ともにうまい奏者がそろっています。
木管は特に二枚リード組(オーボエ・コールアングレ・バスーン)が粒ぞろいでした。

ちなみに,ティンパニを叩いていた人は私の知り合いで,先に公演を行ったオーケストラ・ナデージダにも参加していました。
最近はどうかわかりませんが,以前ショスタコーヴィチ専門のアマ・オケであるダスヴィダーニャ・オーケストラにも出演していました。
もう引っ張りだこですね。
ご本人も,ロシア・北欧モノ大好きですから,本望だとは思いますが。

それにしても,これだけの実力ある奏者がそろっているアマ・オケはなかなかないのではと思います(ダスヴィダーニャ・オケもかなり実力の高いオケですが・・・)。

ただ,第4楽章でテンポ取りをまちがえてちょっと崩れかかったのですが,それでもきっちり持ち直していました(セカンド・ヴァイオリンがちょっと危うかった)。

またまた,楽しみなオケが増えました。
今後の活動に期待しつつ,エングルンド(フィンランド)とか,トゥビン(エストニア)とかもやってほしいなあと思ったりして。

第2回の演目予定は,ポーランドの作曲家カルウォヴィチの交響曲「復活」だそうです。
私も知らんぞ。
どんな曲だか楽しみです。


【関連情報】
オーケストラ《エクセルシス》~知られざる作品に光を当てるオーケストラ~(公式ブログ)
オーケストラ《エクセルシス》第1回演奏会情報(オケ専♪)
ステーンハンマル友の会
ピアニスト・和田記代のページ
by mmwsp03f | 2010-09-21 22:25 | HP(クラシック)