迷走するニュース・サイトの次なる一手
2010年 08月 04日
先日,編集・記者募集を行っていたGIGAZINEが,今度はネットワークやWebデザインの拡充を目指してサーバー運用者,Webデザイン等の担当者を募集することにしたそうです。
■【求人募集】GIGAZINEで働きたいネットワークエンジニア・Webプログラマー・Webデザイナーを募集します
先の編集・記者募集では,
あえてここで人員と設備の拡充によって,社内の体制を再構築しようという意図はわからなくはないのですが,それは本当に必要な投資ですか?,と逆に疑問を呈してみたくもなります。
サービス拡充のためには必要な投資もありますが,いまGIGAZINEの編集長が考えている拡充計画は本当に必要なものなのでしょうか?
今回は,ネットワークエンジニアと同時に「Webプログラマー・Webデザイナーも募集します」とあるところから,最低でも3名雇用する予定のようですが,「より見やすくわかりやすいウェブデザインと読者のユーザビリティ向上」には「Webプログラマー・Webデザイナー」は必要な存在だということはわかります。
だけど,ネットワーク専従の従業員は果して必要でしょうか?
私はネットワークの専門家ではありませんから,Webサービスとサーバー管理の連動について詳しいことはわかりません。
しかし,コスト面との折り合いをつけるのであれば,自社サーバーからレンタルサーバーへの移行を考えた方が良いような気がします。
レンタルサーバーでの運用の利点は,
●自社でメンテナンスを行う必要がない。
●運用費が基本定額で済むので,予算を組みやすく経費の見通しがつきやすい。
●必要なサーバーの機能を自社開発する必要がないので,その分のコストが軽減できる。
●自社サーバーの場合,ダウンしたら復旧に時間がかかる。
●長期的に見た場合,ランニングコストは人件費等も勘案するとレンタルサーバーの方がコスト的に安く済む。
などがあげられます。
基本的に,ハードの運用は専門の業者に任せてしまうというのが賢い方法だと思うのですが,あえて自社サーバーにこだわるのはどうしてでしょうか?
一部,広告配信サービスについては,Googleの広告配信サーバーにシフトすることが記されていますが,機密情報を扱っているわけでもないでしょうし,本体も含めてレンタルサーバーに移行したほうがいいと思うんですけどね。
わざわざ移転先まで決めて内装工事まで行っているところから,編集長が訴えているほど深刻な赤字経営ではないということなんでしょう。
だけど,本気でGIGAZINE建て直しを考えているのであれば,どこにコストをかけ,どこを削るべきかを精査すべきです。
英語版の月間売り上げが最大で5000円程度であるという現状について吐露されていますが,ではなぜ5000円程度の売り上げしかあげることができなかったのか,その点については分析されていないようです。
「目先だけのことを考えるのであればとりあえず日本語版のGIGAZINE本体に集中した方がいいというのはわかるのですが、それだけだとその先がないので、悩み所です」とありますが,じゃあ,今後どういう展開を考えているのかという,戦略的視点が見えてきません。
月間売り上げの低迷の原因を特定できずに,いたずらに英語版を運営したころでコストばかりが積み重なっていくだけで,何の解決にもなりません。
アクセス解析だけで原因が特定できるようであれば,どこのニュースサイトも苦労はしないんですけどね。
マーケティングというのは,需要の予測と検証という作業が必要になるのですが,それをアクセス解析だけで済むと考えているところに,GIGAZINE編集長の甘さが垣間見えます。
それと,編集長は何を目指しているのかよくわかりません。
あなたは,コストを下げたいですか? コストをかけてでも機能を充実させたいのですか?
いったいどっちなの?
機能を充実させれば,コストアップにつながるというのは素人でもわかる道理。
コストと機能を両天秤にかけ,どのようにバランスをとっていけばよいかと考えた場合,自社でそれをやっていけば,確実にコストアップに繋がるのは当然のことです。
「杜撰な採用活動のツケ」のときにも書きましたが,GIGAZINEの編集長は「ただ理念を語る」ばかりで戦略的視点,計画性が欠けていると感じられます。
最後に,先の解雇騒動の根本的要因と考えられる一文が語られていましたので,その部分を引用しておきたいと思います。
GIGAZINE編集長はワンマン志向であることが明示されています。
皆で考えて実現していこうというのではなく,自分の考えることを実現するために自分の言うとおりに仕事をせよと明確に語っています。
「反対意見は受け付けない」「俺の言うとおりやればいいんだ」というのが社の方針ということのようです。
このような独善的傾向と社員との間のコミュニケーションの断絶が,解雇騒動の主要因であるように思われます。
果たして,これでGIGAZINEを立て直すことが出来るのでしょうか?
■【求人募集】GIGAZINEで働きたいネットワークエンジニア・Webプログラマー・Webデザイナーを募集します
先の編集・記者募集では,
人を雇えば雇うほど私の負担が増していき、ほかの編集部員の給料を出すために月給も何もかも私が一番低いワーキングプア状態人を雇えば雇うほど私の負担が増していき、ほかの編集部員の給料を出すために月給も何もかも私が一番低いワーキングプア状態と,経営状態が悪化しているかのようなことを訴えていたようですが,違うのですかね?
あえてここで人員と設備の拡充によって,社内の体制を再構築しようという意図はわからなくはないのですが,それは本当に必要な投資ですか?,と逆に疑問を呈してみたくもなります。
サービス拡充のためには必要な投資もありますが,いまGIGAZINEの編集長が考えている拡充計画は本当に必要なものなのでしょうか?
今回は,ネットワークエンジニアと同時に「Webプログラマー・Webデザイナーも募集します」とあるところから,最低でも3名雇用する予定のようですが,「より見やすくわかりやすいウェブデザインと読者のユーザビリティ向上」には「Webプログラマー・Webデザイナー」は必要な存在だということはわかります。
だけど,ネットワーク専従の従業員は果して必要でしょうか?
私はネットワークの専門家ではありませんから,Webサービスとサーバー管理の連動について詳しいことはわかりません。
しかし,コスト面との折り合いをつけるのであれば,自社サーバーからレンタルサーバーへの移行を考えた方が良いような気がします。
レンタルサーバーでの運用の利点は,
●自社でメンテナンスを行う必要がない。
●運用費が基本定額で済むので,予算を組みやすく経費の見通しがつきやすい。
●必要なサーバーの機能を自社開発する必要がないので,その分のコストが軽減できる。
●自社サーバーの場合,ダウンしたら復旧に時間がかかる。
●長期的に見た場合,ランニングコストは人件費等も勘案するとレンタルサーバーの方がコスト的に安く済む。
などがあげられます。
基本的に,ハードの運用は専門の業者に任せてしまうというのが賢い方法だと思うのですが,あえて自社サーバーにこだわるのはどうしてでしょうか?
一部,広告配信サービスについては,Googleの広告配信サーバーにシフトすることが記されていますが,機密情報を扱っているわけでもないでしょうし,本体も含めてレンタルサーバーに移行したほうがいいと思うんですけどね。
わざわざ移転先まで決めて内装工事まで行っているところから,編集長が訴えているほど深刻な赤字経営ではないということなんでしょう。
だけど,本気でGIGAZINE建て直しを考えているのであれば,どこにコストをかけ,どこを削るべきかを精査すべきです。
英語版の月間売り上げが最大で5000円程度であるという現状について吐露されていますが,ではなぜ5000円程度の売り上げしかあげることができなかったのか,その点については分析されていないようです。
「目先だけのことを考えるのであればとりあえず日本語版のGIGAZINE本体に集中した方がいいというのはわかるのですが、それだけだとその先がないので、悩み所です」とありますが,じゃあ,今後どういう展開を考えているのかという,戦略的視点が見えてきません。
月間売り上げの低迷の原因を特定できずに,いたずらに英語版を運営したころでコストばかりが積み重なっていくだけで,何の解決にもなりません。
アクセス解析だけで原因が特定できるようであれば,どこのニュースサイトも苦労はしないんですけどね。
マーケティングというのは,需要の予測と検証という作業が必要になるのですが,それをアクセス解析だけで済むと考えているところに,GIGAZINE編集長の甘さが垣間見えます。
それと,編集長は何を目指しているのかよくわかりません。
その他、ありとあらゆる部分を少しずつ、あるいは大きく変えていくことになると思います。これらの機能を搭載しつつも、可能な限り負荷を抑えてシンプルな構成のサーバで運用し、コストを下げていくのが目標です。機能とコストとを天秤にかけた場合、これまではコスト重視でありとあらゆる開発を放置してきましたが、今後のことを考えると、もっと機能的な面も重視していくべきだと考えを改めました。太字のところを注意して読んでみると,編集長はかなり矛盾したことを主張されています。
あなたは,コストを下げたいですか? コストをかけてでも機能を充実させたいのですか?
いったいどっちなの?
機能を充実させれば,コストアップにつながるというのは素人でもわかる道理。
コストと機能を両天秤にかけ,どのようにバランスをとっていけばよいかと考えた場合,自社でそれをやっていけば,確実にコストアップに繋がるのは当然のことです。
「杜撰な採用活動のツケ」のときにも書きましたが,GIGAZINEの編集長は「ただ理念を語る」ばかりで戦略的視点,計画性が欠けていると感じられます。
最後に,先の解雇騒動の根本的要因と考えられる一文が語られていましたので,その部分を引用しておきたいと思います。
ほかにもさまざまなアイディアがあり、どれもこれもGIGAZINEに多数集まっている「読者」をつなげていく、そういうものにしていきたいというのが基本的な部分であり、私自身の目指す「理想のGIGAZINE」の姿を実現していくという仕事になります。つまり、純粋に私のビジョンを実現していくための実行部隊です。太字の部分に注目!
GIGAZINE編集長はワンマン志向であることが明示されています。
皆で考えて実現していこうというのではなく,自分の考えることを実現するために自分の言うとおりに仕事をせよと明確に語っています。
「反対意見は受け付けない」「俺の言うとおりやればいいんだ」というのが社の方針ということのようです。
このような独善的傾向と社員との間のコミュニケーションの断絶が,解雇騒動の主要因であるように思われます。
果たして,これでGIGAZINEを立て直すことが出来るのでしょうか?
by mmwsp03f
| 2010-08-04 12:20
| 経営・経済事情