教育すべき対象
2010年 07月 09日
ベンチャー企業のCFO(最高財務責任者)で,人事戦略・人財育成についての著作もいくつか出されている酒井穣さんという方がいらっしゃいます。
ちなみに,最近出版された『「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト』という本がなかなか好評なようです。
アマゾンのランキングで,この手の本の中で上位を占めているとのこと。
東洋経済新報社のWebサイトで紹介されています。
かなり好意的な書評です。
■「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト (東洋経済オンラインの書評)
さて私は,教育畑で長いこと勤めてきたせいか,人事戦略・人財育成には非常に高い関心を持っております。
そのようなこともあり,酒井さんが今年の4月から「人財育成を考える」というメルマガをはじめられた際に,自己啓発の意味も含めて購読を申し込みました。
このメルマガは今回14回目の配信となるのですが,その中でちょっと面白いテーマを取り上げられていたので,ここでご紹介。
2010年6月24日の読売新聞の記事をとりあげてのコメントなのですが,テーマは「実は親を教育したい」。
読売新聞の記事の中で,学生(受験生)の親御さんに対する大学教職員の嘆きが語られています。
その嘆きとは,親が学生の自立を妨げているというもの。
●学生の代わりに履修登録をする
●授業中の私語を注意したことに抗議する
●「気に入らない就職先なら、働かなくていい。養ってあげるよ」と言う
●大学で出された課題を親が手伝っても出来ないものだから,親が大学教員に泣きつく
ということが,あったそうな。┐( ̄△ ̄)┌=3
これじゃあ,日本の将来は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
親まで教育せにゃならんとはねえ。
これに対する酒井さんのコメント。
ごもっとも!
入社試験も点数よけりゃいい的な発想があるのは非常によろしくない!
ずいぶん前からモンスター・ペアレントというのが話題になっていて,社会問題視されておりましたが,高等教育にもシフトしていっているということですね。
こりゃあ大変と,いまさら言っていても遅い!
すでに,親が入社式に参加したり,親が会社に電話をかけて「今日は休ませますから・・・」とかいう事例が報告されているんですよね。一昔前から・・・。
親の世代が将来を見据える能力を失ってしまったら,子どもも同じ道を歩むことになると思うんですけど。
つまり,今ある日本の危機的状況は起こるべくして起こったということになりますね。
現在,日本で主要な地位を担っているはずの40~60代の世代が,実はいちばん使えないって事にもなりかねない状況を,読売新聞は伝えているのです。
この事例で示されているように,今いちばん教育が必要なのは,実は親なのかもしれません。
それと同時に,親という立場にあるなしにかかわらず,いちばん教育が必要なのは政・官・財を牛耳っている方々であると考えるのは,果たして私だけでしょうか?
酒井さんは,「実際のコミュニケーションにつながる語学力や異文化マネジメント能力など」と実際的なところを指摘されていますが,それだけじゃないと私は思います。
コミュニケーション能力というのは,まず相手を知ろうとする努力が必要になります。それを抜きにして語学を学んでも,本質的なところは身につきません。
さらに,
●何をやっても,途中で投げ出してしまう。
●自分が出来ないことは他人任せにする。
●自分がかかわっていることを,自分は関係ないと逃げる。
というようなことがないように,物事に取組む姿勢というもっと根本的なところも育成していかなければならないと私は思います。
ヒューマン・スキルの育成。
これが一番必要とされているものではないですかね。
ちなみに,最近出版された『「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト』という本がなかなか好評なようです。
アマゾンのランキングで,この手の本の中で上位を占めているとのこと。
東洋経済新報社のWebサイトで紹介されています。
かなり好意的な書評です。
■「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト (東洋経済オンラインの書評)
さて私は,教育畑で長いこと勤めてきたせいか,人事戦略・人財育成には非常に高い関心を持っております。
そのようなこともあり,酒井さんが今年の4月から「人財育成を考える」というメルマガをはじめられた際に,自己啓発の意味も含めて購読を申し込みました。
このメルマガは今回14回目の配信となるのですが,その中でちょっと面白いテーマを取り上げられていたので,ここでご紹介。
2010年6月24日の読売新聞の記事をとりあげてのコメントなのですが,テーマは「実は親を教育したい」。
読売新聞の記事の中で,学生(受験生)の親御さんに対する大学教職員の嘆きが語られています。
その嘆きとは,親が学生の自立を妨げているというもの。
●学生の代わりに履修登録をする
●授業中の私語を注意したことに抗議する
●「気に入らない就職先なら、働かなくていい。養ってあげるよ」と言う
●大学で出された課題を親が手伝っても出来ないものだから,親が大学教員に泣きつく
ということが,あったそうな。┐( ̄△ ̄)┌=3
これじゃあ,日本の将来は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
親まで教育せにゃならんとはねえ。
これに対する酒井さんのコメント。
先のニュースでは、日本の教育システムの問題を取り上げましたが、こちらのニュースを読む限り、教育現場の疲弊も相当なものであり、単純に現場の先生を責めるのは筋違いであることが解ります。
結局のところ、この問題のルーツは相当根深いという話であり、この問題の犯人探しには意味がありません。実務的には、この負のスパイラルを断つために最も効果的なポイントを洗い出し、このダムに穴を開けるような施策が求められています。
そもそも、このグローバル化時代にあって「どういう人材を育てたいのか」が具体的になっていないように思います。テストで高得点を取るためではなくて、実際のコミュニケーションにつながる語学力や異文化マネジメント能力など、それがないと「生存が危ない」と思われるスキルの獲得につながる教育が必要でしょう。
ごもっとも!
入社試験も点数よけりゃいい的な発想があるのは非常によろしくない!
ずいぶん前からモンスター・ペアレントというのが話題になっていて,社会問題視されておりましたが,高等教育にもシフトしていっているということですね。
こりゃあ大変と,いまさら言っていても遅い!
すでに,親が入社式に参加したり,親が会社に電話をかけて「今日は休ませますから・・・」とかいう事例が報告されているんですよね。一昔前から・・・。
親の世代が将来を見据える能力を失ってしまったら,子どもも同じ道を歩むことになると思うんですけど。
つまり,今ある日本の危機的状況は起こるべくして起こったということになりますね。
現在,日本で主要な地位を担っているはずの40~60代の世代が,実はいちばん使えないって事にもなりかねない状況を,読売新聞は伝えているのです。
この事例で示されているように,今いちばん教育が必要なのは,実は親なのかもしれません。
それと同時に,親という立場にあるなしにかかわらず,いちばん教育が必要なのは政・官・財を牛耳っている方々であると考えるのは,果たして私だけでしょうか?
酒井さんは,「実際のコミュニケーションにつながる語学力や異文化マネジメント能力など」と実際的なところを指摘されていますが,それだけじゃないと私は思います。
コミュニケーション能力というのは,まず相手を知ろうとする努力が必要になります。それを抜きにして語学を学んでも,本質的なところは身につきません。
さらに,
●何をやっても,途中で投げ出してしまう。
●自分が出来ないことは他人任せにする。
●自分がかかわっていることを,自分は関係ないと逃げる。
というようなことがないように,物事に取組む姿勢というもっと根本的なところも育成していかなければならないと私は思います。
ヒューマン・スキルの育成。
これが一番必要とされているものではないですかね。
by mmwsp03f
| 2010-07-09 17:51
| 教育