人気ブログランキング | 話題のタグを見る

まあ思いついたことをつらつらと書き綴っています(写真は奥多摩から見た富士山)。


by M.M@Kanagawa
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

恐らく世界で一番覚えるのが大変な言語

日本語って難しいですよね。

ひとつの意味を持つ表現でも多種多様な言い方があるし,語尾を変えるだけでぜんぜん違う意味の表現になったりとかありますよね。

それになんといっても,表記の仕方が本当に多岐にわたっている。
これは外国人にしてみれば,なんでそんなにいろんな表記をするんだと思ったりするわけです。

日本語には,最低限3種類の表記の仕方がありますよね。ひらがな,カタカナ,漢字の3種類ですね。

例えば,ひらがなの「たんぽぽ」は,カタカナにすると「タンポポ」で,漢字にすると「蒲公英」となります。
英語だったら「dandelion」の一語で済んでしまうのに,日本語の場合は時と場合に応じて,この三種類の表記を使い分けたりします。

これは,外国人にとってみればものすごい負担。特に漢字は大変だよね。
読み方変わったりするし…。

例えば,「定」。
音読みでは「てい,じょう」(すでにここで2種類),訓読みでは「さだ」。
これが前後につく文字の組み合わせで読み方が変わっちゃいますからねえ。

「定職」「定食」「定植」(ていしょく)
「勘定」(かんじょう)
「案の定」(あんのじょう)
「定め」(さだめ)・「定か」(さだか)
などなど…

「ていしょく」なんかは,字が違っても発音はほとんど同じだから音だけ聞いても区別が付きづらい。
大概の外国語は微妙な発音の違いによって区別したりするんですけど,日本語ってあまり抑揚(intonation)がないからわかりづらいったらありゃしない。

ってことで,日本語難しいねという長い長い前フリをしたところで,本日は『日本人の知らない日本語』という漫画をネタにしまーす。

本屋さんにいくと,一般書に混じって平積みされている本の中に,こんな本を見たことありませんか?

日本人の知らない日本語

蛇蔵&海野凪子 / メディアファクトリー


2巻も出ていたりする。

日本人の知らない日本語2

蛇蔵 / メディアファクトリー


これが,笑えるネタ満載で読んでいて面白いんですよね。

日本語学校で外国人を相手に日本語を教えている海野凪子さんが,まじめな生徒たちから思わぬ質問をされて,それにまじめに答える様子をコミカルに描いた漫画です。

私も外国人の知人がいますが,彼らはかなり日本語が達者で,日常会話で苦労することはありませんが,やはり時々妙な日本語を使ったりします。

あるとき,もと中国人で日本に帰化した知人がスポーツ新聞を眺めながら,「私,浅田真央ちゃんを監視しているんだ」なんてことをのたまう。

( ̄△ ̄;)エッ・・?

思わず,「ストーキングかい!」 ( ^ o ^ )ノ☆/;^-^)ノ
とツッコンでしまいましたが…。

本人は「注目している」と言いたかったようですが,ちょっとした勘違いでとんでもない誤解を…。

この本の内容は,そういった類の勘違い話ではなく,日ごろ使っている日本語で「どういう意味?」と疑問に思ったことをストレートにぶつけてくる外国人受講生(中には,わかっていてもあえて聞いてくる受講生も出てきます)たちの質問を通じて,日本語を再認識しているといったらいいですかね。

『日本人の知らない日本語2』に,スウェーデン人の受講生が「『スッパ抜く』の『スッパ』って何ですか?」と質問してくる場面が出てきます。

案外我々も,無意識に「スッパ抜く」なんて言葉を使っていても,どういう意味かなんて意識していなかったりするので,彼らの質問は自分たちが使っている言葉を見直す上で有効なのかなとも思ったります。

なかなか勉強になる上に,笑えるという2度おいしい本といえるでしょう。

それに文化の違いから発する疑問についても描かれていて,日本語学習を通じて異文化コミュニケーションについても学んでいる様子がうかがえて,参考になるなあと関心しました。

まだ,立ち読み(^~^;)ゞ  しかしていませんが,今度ゆっくりと全編読み通してみたいと思います。

【関連サイト】
まめじゃない日本語教師がまじめに日本語を考える(海野凪子さんのブログ)
by mmwsp03f | 2010-06-09 20:17 | 教育